岐阜銀行

岐阜銀行の歴史と経営

岐阜銀行（ぎふぎんこう）は、岐阜県岐阜市に本店を構えた地方銀行で、第二地方銀行として地域経済に貢献してきました。その歴史は1942年に設立された岐阜合同無尽株式会社に遡り、1948年に岐阜無尽株式会社へ商号変更、さらに1951年に相互銀行に転換し、株式会社岐阜相互銀行となりました。1989年には普通銀行に転換し、以後「岐阜銀行」として、岐阜県美濃地方から名古屋市に掛けて庶民や中小企業を対象とした営業を展開しました。

経営の変遷

岐阜銀行は、地域内での地位を確立していく過程で、旧東海銀行との親密な関係を築きました。特に、1990年代後半、日本銀行出身の宇佐美鐵雄社長の下で積極的な融資を行ったものの、バブル崩壊による経済的影響を受けたため、結果的には経営が厳しくなりました。このため、1999年には旧東海銀行が資本引受けに名乗りを上げ、同社の傘下として再建を目指すことになりました。

入金不安の影響もあり、2002年には株価が過去低水準に落ち込み、さらに金融危機が訪れると、業務改善命令が出るなど、逆風が吹き荒れる時期に入ります。経営を立て直すため、岐阜銀行は十六銀行への資本支援の要請を行うことに決定。その結果、2009年に両行が業務資本提携契約を締結し、十六銀行が資本支援を行うことが合意されました。

吸収合併の経緯

その後、岐阜銀行は経営の再構築を図る中で、十六銀行との統合を目指すことになります。2010年12月、十六銀行が完全子会社になることが決定され、2012年9月には正式に吸収合併される運びとなりました。この合併によって、岐阜銀行が持っていたスタイルや顧客基盤は十六銀行への移行が図られました。合併後、岐阜銀行の48店舗のうち39店舗が廃店となり、顧客の取引は十六銀行の駅前支店などに転送されることに。名古屋や周辺地域でのプレゼンスが強化される一方、岐阜銀行としてのブランドは消滅しました。

合併後の岐阜銀行の本店跡地は、建物が解体された後ユニーに売却され、後に「ケーズデンキ岐阜宇佐店」として再商業化されることとなりました。こうして岐阜銀行の長い歴史は幕を閉じましたが、その間に北風と南風の影響を受けながらも地方銀行としての役割を果たしてきたことは無視できない事実です。

結論

岐阜銀行は、その設立から数十年間にわたり、地域の経済活動に寄与してきた銀行でしたが、経済環境の変化により最終的には十六銀行に吸収合併されることとなりました。その影響は、地域金融業界においても大きなものであったと言えるでしょう。岐阜銀行の歴史は、地方銀行が抱える課題や、地域経済の動向と密接にリンクしているものでした。

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