岡南泉田駅

岡南泉田駅について

岡南泉田駅（こうなんいずみたえき）は、岡山県岡山市（現南区）泉田にかつて存在した岡山臨港鉄道の駅で、1984年に廃止されました。駅名の読みは「いずみだ」と異なる点が特徴的です。ここではその歴史や駅の構造、利用状況などを詳しく見ていきます。

歴史

当駅は地方鉄道として開業し、最初は臨港泉田駅と名付けられました。1960年には岡南泉田駅に改称され、以降は地域交通の重要な一角を担いました。駅の発展は1968年に自社倉庫が新設されたことから始まり、側線や行違い設備が整えられ、駅員も配置されて荷物と貨物の取り扱いが開始されました。これに伴い、地域の物流拠点としての役割が増していきました。また、1974年には岡山県立岡山芳泉高等学校が開校し、その最寄駅となったことから、学生の利用が増えました。

駅の構造

岡南泉田駅は、自社倉庫や側線、行違い設備を有し、旅客だけでなく荷物や貨物の取扱いも行っていました。旅客ホームは国道30号の岡山港方面に存在しましたが、他の設備は国道30号と国道2号の間に展開されていました。

この駅では、貨物列車と旅客列車の行違いが行われており、駅長がタブレットを受け取り、列車の通過授受を制御していました。通常は、大元駅方面行きの列車が旅客ホームに停車した後、行違い設備での通過授受が行われ、その後岡山港駅方面行きの列車が停車しました。また、荷物の受け渡しの際は、運転取扱詰所の近くで停車して行われました。構内には、両方向に腕木式の場内信号機が設置され、運行の安全が保たれていました。

利用状況

1984年度のデータによれば、岡南泉田駅の1日あたりの平均乗降客数は144人であり、そのうち86人が定期客でした。貨物に関しては、同年度における到着量が5,737トン、発送量は1,784トンという統計が残されています。これは、当駅が地域の物流においても重要な役割を持っていたことを示しています。

隣接駅

岡南泉田駅の隣には岡山臨港鉄道の岡南新保駅と岡南福田駅が存在していました。これらの駅と連携し、地域交通網を形成していました。

まとめ

岡南泉田駅は、その歴史的背景と物流機能により、岡山市南区の発展に寄与してきました。1984年の廃止まで、多くの利用者に親しまれていたこの駅の跡地には、今を生きる人々への歴史の記憶が刻まれています。

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