岡山県立岡山大安寺高等学校

岡山県立岡山大安寺高等学校について

岡山県立岡山大安寺高等学校（おかやまけんりつ おかやまだいあんじこうとうがっこう）は、岡山県岡山市北区北長瀬本町に位置する公立の高等学校であった。設立は1962年で、岡山学区の総合選抜学校のひとつとして広く知られていた。この学校の名前は、かつての大和大安寺の荘園に由来し、地域の歴史とも深く結びついている。

学校の概要と特色

同校は、毎年、大学受験を控えた3年生の合格を祈願するために大安寺へ参拝するなど、地域との交流が盛んであった。また、校訓として『五時下校』が掲げられており、部活動に参加しない生徒は午後5時に下校することが決まっていた。一方で、部活動に所属している生徒は午後6時半まで学校にいることが可能であった。

2008年12月19日には、岡山県教育委員会より同校を「岡山県立岡山大安寺中等教育学校」として再編する計画が発表された。この結果、2012年度の入試を持って新たな生徒の募集は行われず、学校は2014年度末に閉校を迎えた。

沿革

この学校の設立から閉校に至るまでの歴史は多岐にわたる。1962年に設置され、1967年には創立5周年を祝う式典と体育館兼講堂の落成式が行われた。その後は10周年や20周年などの記念行事が数多く行われ、教育委員会からも評価を受けてきた。1989年には文部大臣表彰を受けるなど、学校の業績は評価され続けた。

2006年には全国学校体育研究優良校として表彰されるまでに至り、地域社会における学校の存在は重要なものであった。教育内容の充実も進められ、1999年には人文社会・自然科学コースが設置され、さまざまな科目が提供される教育環境が整えられた。

しかしながら、2013年には生徒募集が停止され、2015年には最初で最後の閉校式が行われた。これにより、53年の歴史を持つ高等学校としての役割を終えた。

校是と卒業生

岡山大安寺高等学校では校是として「師弟同行」「授業第一」「五時下校」が掲げられていた。教育を通じての師弟の関係や、学びを重視する姿勢が学校の精神として息づいていた。この学校からは、数多くの著名な卒業生が輩出されている。赤木泰文（工学者）、磯田道史（歴史学者）、金原瑞人（文学研究者）などの学者が代表的で、行政や財界、文化・芸能分野でも多才な人材が校門を去っていった。

特に伊原木隆太（天満屋社長）や難波喬司（静岡市長）など、地域での活躍が目立つ卒業生も多い。彼らの成功は、岡山大安寺高等学校における教育の影響を如実に示している。

最後に

岡山県立岡山大安寺高等学校は、地域との連携を大切にし、長い歴史の中で多くの生徒に学びの場を提供してきた教育機関であった。閉校後も、その精神は卒業生たちによって受け継がれている。

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