岡崎二朗

岡崎二朗 - 俳優としての多彩な軌跡

岡崎二朗氏は、1943年12月26日生まれの日本の俳優です。鹿児島県出身で、明治学院大学中退という経歴を持ちます。彼の父は亜細亜大学教授の倉岡克行氏でした。

華麗なるキャリアの始まりと東映時代

満州国で生まれ育った岡崎氏は、東京桜町高等学校を経て亜細亜大学に進学しました。大学在学中に松竹にスカウトされ、1963年公開の映画『あらくれ荒野』でスクリーンデビューを果たします。その後、明治学院大学に再入学。新宿で偶然深作欣二監督の目に留まり、1964年公開の東映映画『狼と豚と人間』で本格的に俳優としてのキャリアをスタートさせました。

東映時代には、端正な顔立ちと爽やかなキャラクターを活かし、多くの作品に出演。主人公の弟分や不良少年といった役柄で人気を博しました。岡崎氏自身もインタビューで、「東映時代は青春スターといっても、劣等生の不良少年役が多かった」と回顧しています。この頃の役柄が、彼の俳優としてのイメージを確立する上で大きな役割を果たしたと言えるでしょう。

日活時代と新たな挑戦

1967年、岡崎氏は東映から日活に移籍。日活ではチンピラやヤクザといった役柄を多く演じました。1969年には日活が東映作品を模倣する路線へと転換したことが、岡崎氏にとって追い風となります。『夜の最前線 女狩り』で初主演を果たし、その演技は高く評価されました。同時期には『女番長 仁義破り』などでも準主役を務め、フーテン嬢へのリンチシーンや、大胆なハレンチな役柄にも果敢に挑戦しました。

岡崎氏は、「スターの妙なプライドなんか意識しません。やりがいのあるものであれば、新宿をふんどし一丁で走り回る芝居だってやりますよ」とコメントしており、役者としての強い意志と柔軟性を感じさせます。

テレビドラマへの転身と多様な活躍

日活ロマンポルノへの移行に難色を示した岡崎氏は、日活を去り、以降はテレビドラマを中心に活動。アクの強い悪役を多く演じ、その存在感は多くの視聴者に印象強く刻まれました。『特別機動捜査隊』『銭形平次』『大江戸捜査網』など、数々の名作ドラマに名を連ね、幅広い役柄をこなしました。

Vシネマからバラエティまで

近年はVシネマへの出演や、バラエティ番組への出演など、活動の幅を広げています。梅宮辰夫氏を兄貴分として慕い、スターとしてのあり方を学んだ経験も、彼の俳優人生に大きな影響を与えていることは間違いありません。息子の岡崎礼氏も、かつて俳優として活動していたことも知られています。

映画、テレビドラマ、Vシネマにおける主要出演作品

岡崎二朗氏の俳優人生は、映画、テレビドラマ、Vシネマと多岐にわたります。代表的な出演作品を以下に列挙します。

映画
『狼と豚と人間』（1964年、東映）
『おゝい、雲!』（1965年、東映）
『夜の最前線 女狩り』（1969年、日活）
『トラ・トラ・トラ!』（1970年、20世紀フォックス）
『やくざ観音 情女仁義』（1973年、日活）
『まむしの兄弟』（1997年、東映）
『親分はイエス様』（2001年、グルーヴコーポレーション）
『ヒットマン 明日への銃声』（2014年、オールインエンタテインメント）
『北風アウトサイダー』（2022年、渋谷プロダクション）

テレビドラマ
『特別機動捜査隊』（NET / 東映）
『銭形平次』（CX / 東映）
『大江戸捜査網』（12ch→TX / 日活→三船プロ）
『水戸黄門』（TBS / C.A.L）
『暴れん坊将軍』（ANB / 東映）
『西部警察』（ANB / 石原プロ）
『必殺シリーズ』（ABC / 松竹）
『太陽にほえろ!』（NTV / 東宝）
『相棒』（EX / 東映）

Vシネマ
『首領への道』シリーズ
『実録』シリーズ多数
『極道の紋章』シリーズ
『日本統一』シリーズ

これらの作品群からも、岡崎二朗氏の幅広い演技力と、長年にわたる芸能活動の充実ぶりが伺えます。

まとめ

岡崎二朗氏は、東映、日活、テレビドラマ、Vシネマと、時代を彩る数々の作品に出演し、俳優として常に挑戦を続けてきました。そのキャリアは、日本の映画・テレビドラマ史に欠かせない存在であることを物語っています。悪役から個性的な役まで幅広く演じ、高い演技力で視聴者を魅了し続けている岡崎二朗氏の今後の活躍にも期待がかかります。

もう一度検索