岡崎街道

岡崎街道の概要

岡崎街道（おかざきかいどう）は、愛知県に存在する重要な街道であり、その名は岡崎が起終点の地点の一つであることから名付けられました。また、この地域にはいくつかの異なるルートが存在します。

岡崎から西尾に至るルート

このルートは、額田郡岡崎町からスタートし、東海道（現在の国道1号線）を経由して矢作川を渡ります。その後、碧海郡矢作町で南へ分岐し、安城町や桜井村を通過した後、明治村米津の地点で西尾街道と合流します。そして、再び矢作川を渡り、幡豆郡西尾町に至り、さらに平坂街道と結びついて平坂村に至る形になります。この単独セクションは現在の愛知県道43号岡崎碧南線に該当します。

歴史的背景

明治9年（1876年）に発表された太政官達に基づく県道リストには、「県道三等岡崎街道、碧海郡矢作村ヨリ幡豆郡平坂港ニ達ス」と記載されており、初めて公式にこの街道が認知されたことを示しています。さらに、明治23年（1890年）には棚尾橋が架けられ、平坂街道との接続が実現しました。

名古屋から岡崎に至るルート

もう一つのルートは、愛知郡天白村平針から始まり、飯田街道と分岐します。この道は日進村、東郷村、西加茂郡三好村、碧海郡高岡村、さらには上郷村や矢作町を通って、最終的には東海道に行き着く形になります。この過程で矢作川を渡り、岡崎町へと至る構造です。現在、このルートは愛知県道56号名古屋岡崎線に相当しています。

歴史的側面

このルートは、歴史上「駿河街道」と呼ばれた時期がありました。名古屋と天白の区間が飯田街道として分離された後は、新街道として知られるようになりました。大正9年（1920年）には道路法に基づいて駿河街道の名古屋城下から平針の区間が「県道名古屋飯田線」として記載されました。その後、駿河街道の平針から岡崎市宇頭に至る道筋において、「岡崎」という表現を見ることができるようになりました。

沿革と通過する自治体

大正9年の改正時に新たに制定された路線表には「県道天白岡崎線 起点愛知郡天白村 終点岡崎市」と記され、昭和13年（1938年）の『愛知県史』では岡崎街道と明記されています。この街道は、愛知県内のいくつかの自治体を通過します。

通過する自治体には、岡崎市、安城市、西尾市、名古屋市（天白区）、日進市、愛知郡東郷町、みよし市、豊田市があります。

おわりに

岡崎街道は、地域の移動手段としてだけでなく、歴史的な道でもあります。多くの自治体を結びつけ、その背景にはさまざまな歴史が隠されています。地元の人々はもちろん、訪れる観光客にとっても興味深い道となっています。

もう一度検索