岡本季正

岡本季正の生涯

岡本季正（おかもと すえまさ）は、1892年8月16日に生まれ、1967年11月23日に75歳で亡くなった日本の外交官です。彼は、駐オランダ大使や日蘭協会会長を歴任しました。

生い立ちとキャリア

京都府で生まれ、東京帝国大学法学部を卒業後、1918年に外務省に入省しました。外交官として、イギリスやアメリカなど海外での勤務経験を積み、1931年には欧米局第2課長に就任。その後も、会計課長、アメリカ局長、上海総領事といった要職を歴任しました。

第二次世界大戦と抑留生活

1941年10月にはシンガポール総領事として着任しましたが、太平洋戦争開戦により、着任直後にイギリス軍に拘束されてしまいます。シンガポールのチャンギ刑務所、スリランカのコロンボ、インドのボンベイを経て、ヒマラヤ中腹のムスリーに抑留されるという過酷な状況に置かれました。しかし、1942年8月には抑留者交換のため解放され、スウェーデン公使に任命されました。

戦後の活躍

1942年11月には、特命全権公使としてスウェーデン（兼デンマーク）に赴任し、終戦に向けた和平工作に携わりました。戦後は、1952年10月に駐オランダ大使に就任。1956年12月に退官後は、日蘭協会会長や日本ユネスコ国内委員会委員などを務め、国際親善に尽力しました。

その他の情報

岡本季正の兄は駐イラン公使の岡本武三、弟は帝室林野局長官で参議院議員の岡本愛祐です。また、2010年に放送されたNHKハイビジョン特集「日本のいちばん長い夏」では、俳優の青島健太が岡本季正を演じました。

栄典

1926年2月10日 - 単光旭日章
1940年8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章

参考文献

『人事興信録』第13版 人事興信所、1941年。
峰, 敏朗『インドの酷熱砂漠に日本人収容所があった』朝日ソノラマ、1995年。
* 外務省, 外交史料館日本外交史辞典編纂委員会『日本外交史辞典』大蔵省印刷局、1979年。

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