岡本舜三

岡本 舜三（おかもと しゅんぞう）

概要

岡本舜三は、1909年11月3日に東京府で生まれた日本の著名な応用力学者であり、耐震工学の専門家です。彼は埼玉大学の第5代学長として1974年から1980年まで在任し、その業績は日本の建設分野において大きな影響を与えました。2004年4月14日に94歳で亡くなるまで、彼の研究と教育に対する情熱は衰えることなく継続されました。

学歴とキャリア

1932年に東京帝国大学工学部土木科を卒業した岡本は、1947年に「素堀坑の強さに関する弾性学的研究」で工学博士の学位を取得しました。その後、彼は東京帝国大学で助教授としてのキャリアをスタートし、1947年から1949年まで東京大学の教授を務めました。

1964年には、併任で生産技術研究所の所長にも就任し、その後も1970年に定年退官するまで埼玉大学で教授として在職しました。また、彼は1973年に埼玉大学理工学部の学部長を務め、1974年には学長に就任しました。

業績と受賞歴

岡本は耐震工学の発展において重要な役割を果たしました。彼の貢献により、地震に強い構造物の設計が進められ、多数の技術者と学生に影響を与えました。彼は1949年度に土木学会賞を受賞したほか、1960年度の著作賞、1978年度の功績賞、1982年には藤原賞を受賞しています。

文化的な貢献も評価され、1979年には紫綬褒章、1984年には勲二等旭日重光章を受けました。また、1987年には日本学士院の会員に選出され、1990年には文化功労者の称号を得ています。逝去した際には従三位に叙されました。

著書

岡本は、耐震工学に関する多くの著書を執筆し、専門家や技術者に向けた重要な教材を残しました。代表的な著作には『応用力学』（技報堂、1954年）、『地震力を考えた構造物設計法』（オーム社、1954年）、『建設技術者のための振動学』（オーム社、1967年）、『材料力学通論』（東京大学出版会、1968年）、『日本列島大地震図譜 耐震構造設計者のための』（オーム社、1968年）、そして『耐震工学』（オーム社、1971年）などがあります。

結論

岡本舜三は、その研究と教育を通じて日本の耐震工学の発展に寄与した偉大な学者でした。彼の業績は今もなお、多くの技術者や研究者たちに影響を与え続けています。

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