岡田悦哉

岡田悦哉：社会人野球の名将、その輝かしい足跡

岡田悦哉（おかだ えつや）は、1930年1月1日に岡山県和気郡和気町で生まれ、2018年8月11日に肺炎のため88歳で逝去した、社会人野球界に多大な貢献をした人物です。選手としては捕手、内野手として活躍し、引退後はコーチ、監督として多くの選手を育て上げました。登録名は「岡田 英津也」として知られています。

球歴

関西高校時代には、1949年の春の選抜に出場。明治大学に進学後、1952年には同郷の後輩である秋山登、土井淳が入学。上京したばかりの二人が岡山弁で話していたところ、周囲に喧嘩と勘違いされたため、岡田は岡山弁を注意したというエピソードがあります。また、土井に銀座の中華料理店に連れて行ったものの、自身は小遣いがなかったため中華まんしか注文できなかったという逸話も残っています。

大学卒業後の1953年、丸善石油に入社。1955年にチームが硬式野球に転換すると、矢形勝洋や西五十六・三雄兄弟とバッテリーを組み、都市対抗野球大会に4年連続で出場しました。1959年には選手兼任監督としてチームを初優勝に導き、地元・松山市内ではパレードも行われました。1961年には九州大会、伊勢大会で優勝、産業対抗準優勝という成績を収めましたが、1962年にチームが休部となり退社。在任中には、種茂雅之、岩上江笠、高畠康真といった選手をプロへ送り出しました。

1963年からは、創設1年目の丸井初代監督に就任。日本鋼管などの強豪を相手に善戦し、大杉勝男、佐藤玖光をプロに輩出しました。チームは2年で廃部となりましたが、岡田の指導力は高く評価されました。

丸井廃部後は、銚子商業高校コーチ（1965年）、大東文化大学初代監督（1966年 - 1967年）を歴任。銚子商では夏の甲子園準優勝、岐阜国体優勝に貢献し、木樽正明、阿天坊俊明を育てました。大東文化大では首都大学リーグ一部に昇格させ、鈴木照雄、島津佳一を送り出しています。

プロ野球指導者として

その後、母校の明大コーチも務め、島岡吉郎監督の信頼を得ます。同郷の後輩である星野仙一を島岡に推薦し、その才能を見抜きました。星野は後に、岡田の推薦がなければ自身のプロへの道は開かれなかったかもしれないと語っています。

大東文化大監督退任後は、根本陸夫監督に招聘され、広島東洋カープで二軍バッテリーコーチ、二軍監督、一軍バッテリーコーチを歴任。若手育成に尽力し、二軍監督としてはウエスタン・リーグ優勝を果たしました。

広島退団後は、クラウン→西武ライオンズ二軍監督、中国地区担当スカウト、中日ドラゴンズ二軍監督兼寮長、関東地区担当スカウト、アスピア学園・関西野球専門学校講師、阪神タイガース関東地区担当スカウト非常勤顧問などを務めました。

西武時代には二軍監督として3度のイースタン・リーグ優勝に導き、若手選手の育成に貢献。スカウトとしては、松沼博久・雅之兄弟や工藤公康といった名選手を獲得しました。

中日時代には、星野仙一監督の下で二軍監督を務め、ウエスタン・リーグ2連覇を達成。スカウトとしても川上憲伸を獲得するなど、チームの戦力強化に貢献しました。

阪神では、星野監督の要請で若手幹部に自身の知識と経験を伝え、鳥谷敬の獲得に尽力しました。

人物

岡田悦哉は、選手育成に情熱を注ぎ、多くのプロ野球選手を育て上げた名指導者として知られています。その指導手腕は高く評価され、球界に多大な功績を残しました。2019年1月16日には都内のホテルで偲ぶ会が行われ、プロ、アマ両球界から約180人が出席し、その人柄を偲びました。

詳細情報

背番号
66 （1968年 - 1974年、1978年）
63 （1979年 - 1981年）
85 （1982年 - 1984年）
* 70 （1987年 - 1989年）

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