岩之上堂

岩之上堂の紹介

埼玉県秩父市にある岩之上堂は、臨済宗南禅寺派に属する寺院で、法王山という山号を持っています。この寺院の本尊は聖観世音菩薩で、その真言は「おん あろりきゃ そわか」です。さらに、御詠歌には「苔むしろしきてもとまれ岩の上 玉のうてなも朽ちはつる身を」とあり、長い歴史が感じられます。

歴史的背景

岩之上堂の創建時期は正確には分かっていませんが、応仁年間（1467年 - 1469年）の段階で、すでに寺の運営が衰え、堂宇は荒廃し、本尊だけが岩の上にむき出しで安置される状態となっていました。このような経緯を経て、寺の名前が「岩之上堂」となっています。現在のように秩父札所の第20番札所としての地位を確立したのは、1488年（長享2年）の札所番付においても確認できる通りです。実際に、20番の番付が変わっていない札所は、岩之上堂だけとなっています。

1703年（元禄16年）には、内田家が堂守として観音堂を再建しました。この点が特筆すべき点で、現代においても臨済宗南禅寺派に所属していますが、僧侶ではなく内田家が運営を行っています。他の札所には見られないこの管理体制が、岩之上堂の大きな特徴となっています。

文化財と指定

岩之上堂は、「札所20番 法王山岩之上堂」として秩父市の指定史跡に認定されています。昭和40年1月25日に指定されたこの史跡は、その歴史的価値を保免し続けています。

アクセス方法

岩之上堂を訪れる際は、路線バスが便利です。近くの「札所二十番入口」停留所からは、徒歩で約5分で到着します。周辺の自然環境も相まって、訪れた際には心が安らぐことでしょう。

まとめ

岩之上堂は、歴史的な背景や特異な運営形態が多くの人々の興味を引いています。地域の文化を感じられる貴重な場であり、訪れる価値が十分にあります。訪問の際には、是非その目でこの寺院の魅力を体感してみてください。

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