岩利村

岩利村について

岩利村（いわりむら）は、かつて岐阜県稲葉郡に存在した村です。現在の岐阜市岩利が、その領域に該当します。

地理

村内には伊自良川が南西方向に流れており、彦坂村の北に位置していました。集落は本郷を中心に、東洞、山後、高部などに分散していました。中世には、この地域一帯に石利庄という荘園が成立していました。

歴史

1616年（元和2年）: 村高領知改帳に記録され、819石で奥平忠隆（加納藩）の領地となります。
1640年（寛永17年）: 佐野村との境界をめぐり、岩利村が松苗を植えたり山を掘り崩したりしたとして、佐野村から訴えられます。
正保期: 田736石、畑76石、紙木高8斗、山年貢5石で幕府領となり、石高は819.048石と記録されています。
1705年（宝永2年）: 高富藩の領地となります。
1834年（天保5年）: 石高は837.712石に増加しています。
1876年（明治9年）: 彦坂村、佐野村と合わせて大区7、小区14に編成されます。
1889年（明治22年）7月1日: 町村制の施行により岩利村が発足します。
1897年（明治30年）4月1日: 方県郡が分割され、稲葉郡、山県郡、本巣郡の一部となります。岩利村は稲葉郡の所属となります。
1897年（明治30年）4月1日: 安食村、石谷村、佐野村、彦坂村と合併し、方県村が発足。これにより、岩利村は廃止されました。

神社

村内には以下の神社がありました。

八幡宮
天神宮
若宮八幡宮
稲荷宮

寺

村内には以下の寺院がありました。

慈眼寺
安楽寺
薬師庵（現薬師寺）
成功院
長泉寺
仙桃院
正蓮寺

参考文献

『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年
『岐阜県町村合併史』岐阜県地方課 1961年
『角川日本地名大辞典 21 岐阜県』角川書店 1980年

関連項目

岐阜県の廃止市町村一覧

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