岩崎克也

岩崎克也：教育施設を専門とする建築家

岩崎克也氏は、1964年千葉県生まれの建築家で、現在、東海大学の教授および建築都市学部長を務めています。 そのキャリアは、東海大学工学部建築学科卒業（1986年、古橋栄三研究室）から始まり、同大学大学院博士前期課程修了（1991年、上松佑二研究室）へと続きます。

卒業後は、戸田建設株式会社（1986年～1989年）を経て、株式会社日建設計（1991年～2022年）に勤務。日建設計では2007年から設計部長として活躍し、数多くの教育施設の設計を主導しました。長年に渡る設計経験と実績が、氏の建築家としての地位を確立する上で大きな役割を果たしています。2020年には東海大学教授に就任し、2022年には建築都市学部長に就任、教育者としても貢献しています。

数々の受賞歴

岩崎氏の建築設計に対する高い評価は、数々の受賞歴からも明らかです。主な受賞歴には、BCS賞、東京建築賞最優秀賞、東京都知事賞、国土交通大臣賞、日本建築士会連合会賞、公共建築賞、グッドデザイン賞、国際ユニバーサルデザイン大賞優秀賞、JIA環境建築賞、東京建築士会優秀賞、図書館協会建築賞、日本コンクリート工学会賞作品賞などがあります。これらの受賞は、氏のデザインセンスと建築技術の高さを示すだけでなく、社会貢献度の高さも同時に示しています。特に、教育施設や福祉施設の設計において、高い評価を得ている点が注目されます。

代表作品

岩崎氏が日建設計時代に手がけた作品は、教育施設を中心に多岐に渡ります。その代表作として、東京理科大学葛飾キャンパス、上智大学四谷キャンパスソフィアタワー、港区立小中一貫教育校 白金の丘学園などが挙げられます。これらの建物は、単なる機能的な空間ではなく、利用者の快適性や学習環境、そして地域社会への貢献を考慮した、洗練されたデザインが特徴です。また、高齢化社会への対応として、老人ホームや福祉施設の設計にも積極的に取り組んでおり、大田区特別養護老人ホームたまがわ、高根町（現北斗市）みのるの里老人ホームなどがその代表例です。

その他にも、慶應義塾大学三田キャンパス新南校舎、明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント、高根町（現北斗市）しらかば保育園、三菱UFJ銀行相模原ビルといった、多様なジャンルの建築設計を手掛けています。これらの作品は、氏の幅広い設計能力と、多様なニーズに対応できる柔軟性を示すものです。

著作活動

建築家としての活動に加え、岩崎氏は著作活動にも積極的に取り組んでいます。主な著作として、『未来を拓くキャンパスのデザイン』（彰国社、2018年）、『LINKAGE：人・建築・都市を○○でつなぐ』（総合資格出版会、2023年）などがあります。これらの著作を通して、建築設計への自身の考えや、建築が社会に与える影響について広く発信しています。

所属団体

岩崎氏は、日本建築学会、日本建築家協会（JIA登録建築家）、東京建築士会などに所属し、建築界の発展に貢献しています。

まとめ

岩崎克也氏は、教育施設を中心とした建築設計において、高い評価を得ている建築家です。数々の受賞歴、代表作、そして著作活動を通して、その建築家としての卓越した能力と、社会貢献への強い意志を示しています。今後も、氏の建築家としての活躍、そして教育者としての貢献に期待が寄せられます。

もう一度検索