岩川町 (鹿児島県)

岩川町（いわがわちょう）

岩川町は、かつて鹿児島県曽於郡に存在した町です。現在の曽於市の一部となっており、その地名は地図上からは消えましたが、地域の歴史を語る上で重要な役割を果たしています。

地理

岩川町は、菱田川の上流域に位置していました。この地域は豊かな自然に恵まれ、農業を中心とした生活が営まれていました。菱田川は、地域の人々の生活用水や農業用水として重要な役割を果たしていました。

歴史

岩川町の歴史は、1889年（明治22年）に東囎唹郡の五十町村と中之内村が合併し、岩川村として村制を施行したことから始まります。その後、1897年（明治30年）には曽於郡に所属が変更されました。

1924年（大正13年）には、岩川町にとって大きな出来事が二つありました。3月25日には国鉄志布志線の岩川駅が開業し、地域の人々の交通の便が大きく向上しました。そして、4月1日には町制を施行し、岩川町が誕生しました。この町制施行は、岩川村がより発展していくための重要なステップとなりました。

1949年（昭和24年）6月4日には、昭和天皇の戦後巡幸の際、お召し列車が岩川駅に停車しました。この時、ホームや駅前では盛大な奉迎が行われ、町全体が歓喜に沸きました。この出来事は、岩川町の歴史において非常に重要な出来事として、人々の記憶に深く刻まれています。

しかし、岩川町の歴史は長くは続きませんでした。1955年（昭和30年）1月20日、曽於郡の恒吉村、月野村との合併により大隅町が新設され、岩川町は廃止されることになりました。この合併により、岩川町という名前は地図上から消えることになりましたが、その歴史は、大隅町、そして現在の曽於市へと引き継がれています。

参考文献

角川日本地名大辞典 46 鹿児島県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

* 鹿児島県の廃止市町村一覧

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