岩手県道・秋田県道23号大更八幡平線

岩手県道・秋田県道23号大更八幡平線：八幡平を貫く絶景ロード

岩手県八幡平市と秋田県鹿角市を結ぶ岩手県道・秋田県道23号大更八幡平線は、総延長約47.51kmの主要地方道です。特に、八幡平アスピーテラインとして知られる区間は、東北地方有数の絶景ドライブコースとして人気を集めています。

十和田八幡平国立公園を横断するルート

この道路は、十和田八幡平国立公園を東西に横断しており、標高約1600mの八幡平山頂付近で岩手県と秋田県の県境を通過します。雄大な自然景観の中を走るコースは、変化に富んだ魅力にあふれています。しかし、冬期は積雪のため11月から4月まで長期にわたって通行止めとなり、閉鎖前後には夜間通行止めとなるなど、通行には注意が必要です。

八幡平アスピーテライン：有料道路から無料開放された絶景道路

八幡平市緑ガ丘から国道341号交点までの区間は、八幡平アスピーテラインと呼ばれています。かつては有料道路でしたが、1992年4月1日に無料開放され、多くの人々が気軽に絶景を楽しめるようになりました。アスピーテとは楯状火山のことを意味し、八幡平がかつてそう考えられていたことに由来しています。全長約35.3km（文献によっては40km）のこの区間は、11月上旬から4月下旬まで冬季閉鎖されます。

標高差と植生の変化

アスピーテラインは、上り口から急カーブが連続し、標高を上げていくにつれて植生も変化していきます。高原地帯に入ると、山肌に沿ってゆったりとしたカーブが続き、大小の沼が点在する手つかずの自然景観が広がります。春先の開通直後は雪の回廊、10月上旬から中旬にかけては紅葉と、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。

歴史と路線データ

岩手県側の区間は1959年3月31日、秋田県側は同年2月17日に県道として認定されました。その後、1976年10月1日に岩手県と秋田県の双方から県道として正式に認定され、1993年には主要地方道に指定されています。2005年の市町村合併に伴い、路線名が変更されています。2022年にはアスピーテラインの一部区間で土砂崩落による通行止めが発生するなど、自然災害への対策も重要な課題となっています。

沿線施設と観光

この道路沿いには、多くの観光スポットや施設があります。八幡平温泉郷、後生掛温泉、蒸ノ湯温泉など、東北地方屈指の温泉地が点在しています。また、八幡平山頂、八幡沼、カマ沼など、散策路も整備されており、自然を満喫できます。八幡平スキー場などのレジャー施設も充実しており、年間を通して多くの観光客が訪れています。

冬期閉鎖と交通状況

冬期閉鎖区間は、岩手県八幡平市緑ガ丘から秋田県境までの区間で、11月初旬から翌年4月まで通行止めとなります。閉鎖解除後も夜間通行止めがしばらく続きます。秋田県側は、県境から後生掛温泉付近まで仙北市を通りますが、道路管理は鹿角地域振興局が行っています。

まとめ

岩手県道・秋田県道23号大更八幡平線は、絶景と温泉、そして豊かな自然を楽しめる魅力的な道路です。しかし、冬期の閉鎖や、自然災害への備えも大切です。安全に、そして存分にこの道路の美しさを堪能しましょう。 年間を通して多くの観光客が訪れるこの道路は、地域の経済活性化にも大きく貢献しています。

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