岩根雅明

岩根 雅明（いわね まさあき）

岩根雅明は1965年8月13日、大阪府に生まれた日本のアニメーターであり、アニメ演出家です。現在、こくぴっとに所属し、日本アニメーター・演出協会（JAniCA）の会員でもあります。彼は大阪デザイナー専門学校のアニメーション学科を卒業後、スタジオコクピットで活躍しました。スタジオが解散するまで在籍し、その後、同じくコクピット出身の浅田裕二と共に「こくぴっと」を立ち上げました。

経歴と影響

岩根がアニメーターを目指すきっかけは、小学6年生のときに見た『劇場版 宇宙戦艦ヤマト』でした。この作品に感動し、上京してスタジオコクピットに入社します。ここで彼は、原画や作画監督、さらには演出や絵コンテ制作など、幅広い役割で活躍しました。解散時にはスタジオコクピットを代表するアニメーターの一人となりました。

学生時代には、アニメ雑誌で取り上げられた自主制作集団「DAICON FILM」に感化され、アニメ制作の自主制作にも挑戦した時期もあります。彼は絵を描くスピードが非常に速く、特に『ポケットモンスター』シリーズにおける貢献が際立っています。彼が作画監督を務めるエピソードでは、ほぼ単独で原画から作画監督まで手がけることが多いです。

ポケットモンスターシリーズでの貢献

岩根は『ポケットモンスター』シリーズに長年携わっており、特に『ピカチュウのなつやすみ』の制作に関与してからは、その後の回でも多くの原画を手がけ、作画監督としても参加しています。彼が制作する回は、キャラクターの動きが豊かで、ユニークなギャグ要素が挿入されることが特徴です。これは、彼が「どうすれば動きが大きく見えるかを考えて作画している」からです。会話シーンの枚数を調整し、アクションシーンにより多くの枚数を割くという手法も見られます。

90年代後半以降は、『ポケットモンスター』シリーズの業務が忙しくなり、他の作品への参加は少なくなっていますが、彼の作画スタイルや独特な視点は、多くの視聴者に愛されています。現在でも、彼は新しいシリーズの作画監督として活躍しており、アニメーション界における貴重な存在です。

代表的な参加作品

岩根雅明は、テレビアニメや劇場アニメ、OVA、Webアニメ、ゲームと幅広いメディアで活躍しています。代表的な作品には、

• - テレビアニメ: 『ポケットモンスター』シリーズ、『名探偵コナン』、『ドラゴンボールZ』など
• - 劇場アニメ: 『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』、『劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕』など
• - OVA: 『ピカチュウのふゆやすみ』シリーズなど

彼の仕事は、単なる作画だけでなく、アニメーション制作における様々な側面をカバーしており、アニメ制作の幅広い知識と技術を活かしています。アニメ業界における彼の貢献は、多くのクリエイターたちに影響を与え、次世代のアニメーターたちにとっても重要なレファレンスとなっています。

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