岩水寺

岩水寺の魅力と伝説

岩水寺（がんすいじ）は、静岡県浜浜市浜名区に位置する高野山真言宗の別格本山です。山号は龍宮山と呼ばれており、ここには多くの信仰と伝説が息づいています。主な本尊には嵯峨天皇の病気を癒す薬師如来があり、厄除子安地蔵菩薩は安産祈願や子授け祈願の象徴とされ、また重要文化財にも指定されています。脇本尊には弘法大師や不動明王が祀られています。

歴史的背景

岩水寺は708年ごろ、行基菩薩の手によって建立されたとされています。彼は病魔の退散と人々の健康長寿を願って薬師如来の像を刻み、寺を設立しました。845年、嵯峨天皇が病に悩まされていた際、岩水寺での祈願により健康を回復したという伝説も残っています。明治時代の神仏分離令によって、薬師堂と地蔵堂は別々にされましたが、その折に住職が地蔵堂に移ったため、現在では厄除子安地蔵菩薩の方が広く知られています。

本尊とその信仰

薬師如来

薬師如来はこの寺の総本尊であり、創建当初から人々の健康を祈る対象とされています。彼の信仰は現代でも多くの人々に支持され、訪れる者たちに癒しをもたらしたと信じられています。

厄除子安地蔵菩薩

厄除子安地蔵菩薩は非常に特異な存在と言えます。彼は天竜川の龍神として、また母の化身でもあるとされています。参拝者はこの地蔵に触れたり供養したりすることで、厄を払い、安産を祈願する風習があります。その際、地蔵のお腹の布の色で赤ちゃんの性別がわかるという言い伝えもあり、信者には特に人気のある存在です。

天竜川の龍神伝説

岩水寺には「袖ヶ浦干水記」という古い伝説があり、坂上田村麻呂が天竜川を渡る際に岩水寺で祈願した故事が伝わっています。彼は美しい玉袖姫に出会い、後に彼女と結婚し、子供を授かりますが、姫の出産時には不思議な出来事が起きます。将軍が産屋の中を覗いたところ、姫の姿が赤い大蛇に変わっていたのです。これに驚いた将軍は、姫が授けてくれた赤子と宝珠を寺に奉納し、岩水寺はさらにその信仰を深めていきます。

文化財と境内の施設

岩水寺には、薬師堂や地蔵堂、白山妙理大権現宮、および数多くの神社が境内に存在し、心掛けることで護られる存在として広く信仰されています。特に重要文化財に指定された木造地蔵菩薩立像は、平安時代に造られたもので、その保存状態は非常に良いと評価されています。像内には様々な納入品が含まれており、その中には精巧な技術で作られた骨董品が数多く含まれています。

アクセス

岩水寺へのアクセスは、遠州鉄道の遠州岩水寺駅から約15分、または天竜浜名湖鉄道の岩水寺駅からは10分程度の徒歩で可能です。このアクセスの良さから、多くの観光客や信者が訪れる場所となっています。

まとめ

岩水寺はその歴史的背景、信仰、そして伝説によって深いFaithを持った場所です。訪問者は大自然の中で心安らぐひとときを過ごし、母の大慈悲を感じることができるでしょう。

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