岩田清文

岩田清文について

岩田清文は、1957年2月3日生まれの日本の陸上自衛官です。徳島県出身で、防衛大学校を卒業後、機甲科の幹部としてキャリアをスタートしました。

主要な経歴

岩田氏は、2等陸佐から1等陸佐へと昇進し、第4戦車大隊長や陸上幕僚監部での要職を歴任しました。その後、陸将補、陸将へと昇進を重ね、第7師団長、統合幕僚副長を経て、2012年には第33代北部方面総監に就任しました。さらに、2013年には第34代陸上幕僚長に就任し、初代統合幕僚長を務めた先崎一陸将以来、10年ぶりに北部方面総監から陸幕長に就任した人物となりました。

北部方面総監、陸上幕僚長時代

北部方面総監時代には、「任務即応・訓練精到・地域連携」を要望事項として掲げ、部隊の即応態勢の強化に努めました。約3年にわたり陸上幕僚長を務め、次期統合幕僚長の有力候補と目されていましたが、在任後期には数々の重大事案が発生しました。特に、北部方面隊の然別演習場での隊員による小銃誤射事件は、岩田氏の進退に大きな影響を与え、最終的に管理監督責任を取る形で退官することとなりました。

退官後の活動と影響

退官後、三菱電機株式会社の顧問に就任。また、陸上自衛隊の制服デザイン変更に深く関わったとされています。2018年末に現行のモスグリーンから統合幕僚監部のイメージカラーである「紫色」への変更を構想したとされ、この変更は岩田氏の「置き土産」であると報道されました。さらに、特別儀仗隊の制服変更に続く「常装」のモデルチェンジも計画され、陸上自衛官約13.9万人が対象となる見込みです。この新制服への変更も、岩田氏が強く推進したとされています。

著作活動

岩田氏は、軍事・安全保障に関する著作活動も積極的に行っており、『中国、日本侵攻のリアル』や『中国を封じ込めよ！』などの著書を出版しています。また、『自衛隊最高幹部が語る令和の国防』など、複数の共著も発表しています。これらの著作を通じて、日本の防衛問題や安全保障に対する自身の見解を発信しています。

受賞歴

2014年には、アメリカ合衆国からレジオン・オブ・メリット・コマンダーを授与されています。

岩田清文は、陸上自衛隊の要職を歴任し、退官後もその影響力を発揮し続けた人物と言えるでしょう。彼のキャリアは、自衛隊の歴史における重要な一章を形作っています。

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