岸和田北出入口

岸和田北出入口

岸和田北出入口（きしわだきたでいりぐち）は、大阪府岸和田市の沿岸部に設けられた、阪神高速道路4号湾岸線に接続する重要なインターチェンジです。この出入口は、岸和田市域の北部、特に臨海部の交通需要に応える役割を担っています。

利用にあたっては、近年大きな変更がありました。2024年（令和6年）9月3日から、この出入口の料金所は、北行・南行ともに完全にETC専用へと移行しました。これにより、料金所のすべてのブースでETCを利用した無線通行が必要となり、現金やクレジットカードなどによる支払い、あるいはETCカードを料金所係員に手渡して行う対面での支払いは不可能となりました。これは、高速道路における料金収受のキャッシュレス化・タッチレス化の流れを受けたもので、利用者の利便性向上や料金所付近の渋滞緩和に寄与することが期待されています。

料金所の具体的な構造としては、北行きの料金所と南行きの料金所がそれぞれ独立して設置されています。どちらの料金所も、計2つのブースが設けられています。これらのブースは、前述の通り全てETC専用での運用となっていますが、その内訳は、完全にETCによる無線通行を行うための「ETC専用」ブースが1つ、そしてETC機器が搭載されていない車両やETCカードのエラーなどに対応するための「サポート」ブースが1つずつ配置されています。サポートブースにおいても、通行にはETCカードが必要であり、係員の援助を受けながらのETC利用となります。

阪神高速4号湾岸線におけるこの出入口の路線番号は、南行き（泉佐野・関西国際空港方面）が「4-15」、北行き（大阪・神戸方面）が「4-16」と付番されています。湾岸線上での位置関係を見ると、北行においては、泉大津市に位置する泉大津出入口/パーキングエリア（4-14）の次に接続し、さらにかつて存在した泉大津本線料金所（現在は廃止）や、南行のみ利用可能な泉大津大型専用パーキングエリアを挟んで、この岸和田北出入口に至ります。一方、南行においては、この出入口の次に岸和田南出入口（4-17, 4-18）が控えています。このように、阪神高速4号湾岸線を経由して、関西国際空港や大阪都心部へのアクセスを担う区間の一部を構成しています。

出入口周辺には、大阪湾に面した阪南港の木材港地区が広がっており、物流関連の利用も多く見られます。また、公営競技施設である岸和田競輪場や、大型商業施設であるラパーク岸和田も比較的近くに位置しており、これらの施設へのアクセスにもこの出入口が利用されています。さらに、公共交通機関への接続としては、南海本線の春木駅が圏内にあり、鉄道との乗り継ぎ拠点としても機能しています。

岸和田北出入口は、地域経済や住民生活、さらには広域交通ネットワークにおいて、重要な役割を果たしているインターチェンジと言えます。ETC専用化により、その機能はさらに効率化されています。

もう一度検索