島根県立産業交流会館

島根県立産業交流会館（くにびきメッセ）

島根県松江市の中心部に位置する島根県立産業交流会館は、地域の産業振興と多様な交流活動を支援する重要な施設です。一般には、その通称である「くにびきメッセ」として広く親しまれています。この施設は、大規模な展示会や見本市、国際会議、セミナー、文化イベントなど、幅広い分野の催事に対応できる多機能なコンベンションセンターとして設計されています。施設の管理運営は、通称と同じ名を冠する一般財団法人くにびきメッセが、指定管理者として責任を担っています。

建築の特徴と規模

くにびきメッセの建物は、建築家・高松伸氏（高松伸建築設計事務所）による設計で、1993年8月に竣工しました。構造はSRC造、RC造、S造を組み合わせた堅牢な設計で、地上5階、地下1階建てとなっています。敷地面積は広大で、27,032平方メートルを有し、その上に建てられた建築面積は8,733平方メートルです。建物全体の延床面積は15,718平方メートルに及び、ゆとりある空間が確保されています。施工は、大林組、森本組、玉木建設、伊藤工務店の共同企業体によって行われました。

多様なイベントに対応する施設群

館内には、目的や規模に応じた多彩な施設が整備されています。中心となるのは、4,018平方メートルの広さを誇る大展示場です。ここでは、様々な産業の見本市や製品展示会、あるいは大規模な集会やエンターテイメントイベントなどが開催可能です。また、多目的ホール（686平方メートル）や小ホール（300平方メートル）は、講演会、式典、発表会などに適しています。

国際的な交流や学術会議に対応するため、616平方メートルの国際会議場も設けられています。さらに、大小様々な会議のニーズに応えるため、大会議室が2室、特別会議室が1室、一般会議室が4室、そしてビジネスユースに便利な商談室が11室用意されています。この他にも、特別室が1室あり、ゲストの控室や特別な打ち合わせなどに利用されています。これらの施設群により、くにびきメッセは多様なイベント開催の受け皿となっています。

交通アクセス

島根県立産業交流会館へのアクセスは大変便利です。JR山陰本線松江駅からは、徒歩でおよそ7分という駅からの近さが利点です。また、車を利用する場合も、山陰自動車道松江中央インターチェンジから約5分とアクセスが容易です。広い駐車場も整備されており、遠方からの来場者も安心して利用できます。

入居テナント

施設内には、いくつかの企業や団体がテナントとして入居しています。1階には人材派遣サービスのテンプスタッフフォーラムがオフィスを構えています。2階には、地域の情報発信を担うエフエム山陰が入居しており、2020年に移転してきました。さらに、6階にはプロバスケットボールチームであるバンダイナムコ島根スサノオマジックの運営会社が入居しており、地域のスポーツ振興にも貢献しています。

まとめ

島根県立産業交流会館、通称くにびきメッセは、優れた機能性と利便性の高さを兼ね備えた施設です。大規模な展示・会議空間から多様な会議室まで、幅広いニーズに応える設備を有し、島根県における産業、学術、文化、スポーツなど、様々な分野での交流促進に大きく貢献しています。地域経済の活性化を支える中核施設として、今後もその役割が期待されます。

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