島津久雄

島津久雄

島津久雄（しまづ ひさたか）は、江戸時代前期の大名で、日向国佐土原藩の第3代藩主です。寛永10年（1633年）に、第2代藩主・島津忠興の息子として佐土原で生まれました。

生涯

寛永14年（1637年）、父・忠興の死去に伴い、わずか5歳で佐土原藩の藩主となりました。幼少のため、しばらくの間は家臣が政務を代行しました。同年に勃発した島原の乱には、家臣が軍勢を率いて出陣しています。

久雄は、藩主として藩政の基礎固めに尽力しました。明暦元年（1655年）には検地を実施し、税制の安定化を図りました。しかし、その治世は多難を極めました。承応2年（1653年）には城下町で火災が発生し、明暦3年（1657年）には江戸大火（明暦の大火）によって江戸藩邸が焼失しました。さらに、寛文2年（1662年）9月には領内を大地震が襲い、翌寛文3年（1663年）には旱魃に見舞われるなど、災害が相次ぎました。これらの災害による出費がかさみ、藩財政は破綻寸前の状態に陥りました。

苦難の中で、久雄は寛文3年（1663年）12月2日に31歳で亡くなりました。跡は長男の忠高が継ぎました。

系譜

父母

父：島津忠興（しまづ ただおき）
母：丹生氏

正室、継室

正室：御満（おまん）、徳雲院 - 島津光久の長女
継室：島津光久の養女 - 基多村久茂の娘

子女

* 長男：島津忠高（しまづ ただたか） - 生母は徳雲院（正室）

島津久雄は、若くして藩主となり、様々な困難に直面しながらも藩政に尽力した人物でした。その生涯は、災害や財政難に苦しみながらも、藩の立て直しに努めた藩主の姿を伝えています。

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