島津忠高

島津忠高は、江戸時代前期に日向国佐土原藩の第4代藩主を務めた人物です。初めは国久、後に久英とも名乗りました。官位は従五位下・飛騨守。佐土原藩主・島津久雄の長男として江戸で生まれ、幼名を又四郎と称しました。

寛文3年（1663年）、父である久雄が亡くなると、家督を継いで佐土原藩の藩主となりました。寛文6年（1666年）には、幕府に反抗的な態度を取っていた日蓮宗不受不施派の日講が佐土原に流罪となり、忠高は彼から講義を受け、深く帰依しました。この出来事は、彼の思想形成に大きな影響を与えたと考えられます。藩主としては、藩士の格式や知行を定めるなど、人事制度の整備に力を注ぎました。これにより、藩の組織運営はより明確かつ円滑になったと言えるでしょう。

しかし、延宝4年（1676年）8月11日、忠高は26歳という若さでこの世を去りました。跡を継ぐはずであった実子の万吉丸（後の島津惟久）はまだ幼かったため、急遽、従兄弟にあたる島津久寿が養子として迎えられ、佐土原藩の家督を継ぐこととなりました。忠高の法号は松厳院殿隆誉崇雲良心居士。その墓は、現在の宮崎県宮崎市佐土原町にある高月院にあります。

忠高の系譜は以下の通りです。

父：島津久雄
母：御満（徳雲院、島津光久の長女）
正室：亀井茲政の娘
側室：松寿院（竹井満直の娘）
子女：島津惟久（長男、生母は側室の松寿院）
養子：島津久寿（島津久富の長男）

島津忠高は、若くして亡くなったものの、藩政の基礎を固め、また日蓮宗不受不施派に帰依するなど、多面的な側面を持つ人物でした。彼の業績は、佐土原藩の歴史において重要な位置を占めています。

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