島田理化工業

島田理化工業株式会社の概要

島田理化工業株式会社（しまだりかこうぎょう、英: SPC ELECTRONICS CORPORATION）は、東京都調布市に本社を構える企業で、1946年に設立されました。当社はマイクロ波やミリ波を中心にした通信事業および、高周波誘導加熱を主軸とする産業IH機器に特化した製品を展開しています。

歴史的背景

島田理化工業の起源は、日本海軍の第二海軍技術廠島田実験所にあります。ここで、マイクロ波に関する通称「Z研究」が行われ、多くの卓越した科学者が参加していました。その中には後にノーベル物理学賞を受賞することになる朝永振一郎も含まれていました。戦後、この高周波技術を利用して平和産業に貢献する目的で、1946年に島田理化工業所が静岡県島田町（現在の島田市）に設立されました。

企業の沿革

• - 1946年: 静岡県に島田理化工業所を設立。
• - 1947年: 島田理化工業株式会社として法人化し、東京都千代田区に本社を移転。
• - 1948年: 本社を東京都中野区へと移動。
• - 1952年: 資本金が800万円に増資され、三菱電機が資本参加。
• - 1960年: 東京都調布市への本社および工場の移転が完了。
• - 1989年: 東京証券取引所の市場第二部に上場し、資本金が40億円に増資。
• - 1991年: 株式取引単位を1,000株から100株に変更。
• - 2001年: 市場第一部に上場。
• - 2009年: 債務超過により、再び市場第二部へ移行。
• - 2010年: 三菱電機との株式交換で完全子会社化され、上場廃止。洗浄機器の生産を終了し、産業機器事業を本社に移転。
• - 2015年: 移動体通信機器の生産終了、島田理化テクノサービスを本社に移転。
• - 2024年: 島田理化テクノサービスが島田理化工業株式会社に編入される予定。

製造品目

島田理化工業は多岐にわたる製品を取り扱っています。具体的には以下の品目が挙げられます。

• - 同軸・導波管コンポーネント: 衛星や艦船搭載用導波管、各種フィルタ、アイソレータ、及びダミーロード等。
• - 通信機器: 通信用の送信機や受信機、そして低雑音ダウンコンバータ（LNA、LNB）やミリ波帯の送受信モジュールなど。
• - 電子機器: レーダ機器や航法装置の試験用シミュレータ、高出力のマイクロ波発振器、増幅器など。
• - 産業機器: 高周波技術を活用した溶解装置や焼入れ装置、薄板加熱装置、非接触給電用インバータなど、多岐にわたる機器を製造。また、半導体関連の高周波インバータも揃えています。

結論

島田理化工業株式会社は、高周波やマイクロ波技術を駆使して多様な産業分野に貢献しており、長い歴史と豊富な技術力を背景に、今後もその成長が期待されています。また、産業機器だけでなく通信分野においても効果的なソリューションを提供し続けています。

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