島立裸まつり

島立裸まつり：伝統と課題

島立裸まつりは、長野県松本市島立の堀米地区に江戸時代から伝わる、五穀豊穣、疫病退散、厄除けを祈る神事（裸祭り）です。1988年（昭和63年）に長野県の無形民俗文化財に指定されました。

概要

この祭りは、堀米地区の氏神である牛頭天王を祀る津島神社の神事として行われます。田植え後の畦道を、地元の小学生の男児が六尺褌姿で、「オンヤーサー」「モンヤーサー」と声を上げながら練り歩きます。この姿を写真に収めようと、全国各地から多くのアマチュアカメラマンが集まります。

カメラマンの問題

しかし、アマチュアカメラマンによる問題も発生しています。2007年8月23日の信濃毎日新聞の記事で、特定の男児を執拗に追いかけたり、男児の下半身ばかりを撮影したりする人がいることが報じられました。これにより、「子供主役の祭りがけがされてしまう」と、地元住民が困惑している状況が伝えられました。この問題を受け、地元の島立堀米町会では対策委員会が設けられるようになりました。

少子化の影響

近年では、少子化により参加児童数が減少しています。そのため、短パン・Tシャツ姿の女子児童も参加するなど、祭りの形態にも変化が見られています。

日程

島立裸まつりは、以下の日程で開催されます（例年）。

宵祭り：6月30日
本祭り：7月1日

関連情報

裸祭り：全国各地で行われている同様の祭り
津島神社：愛知県津島市にある神社。堀米の津島神社は、江戸時代中期に愛知県の津島神社から勧請して建立された分社
* 祇園祭：京都の八坂神社の祭りで、同様に疫病退散を祈願する

島立裸まつりは、伝統を守りながらも、現代社会の課題に直面しています。地域住民の努力によって、今後もこの祭りが継続されることが期待されます。

もう一度検索