崇禅寺 (土岐市)

崇禅寺（そうぜんじ）

岐阜県土岐市妻木町に位置する崇禅寺は、光雲山を山号とする臨済宗妙心寺派（東海門派）の寺院です。この寺は、室町時代の文和3年（1354年）に、土岐頼貞の九男で初代妻木城主となった明智頼重（妻木氏の祖）が、自らの菩提寺として開基しました。開山には、虎渓山永保寺の三世である果山正位が迎えられています。

境内

境内へは、鎌倉時代の建築とされる山門をくぐり、石段を上って進みます。そこには鐘楼門があり、開けた庭の正面には十王堂と観音堂が並び立っています。さらに奥には僧堂址があります。

石畳を右に進むと、大銀杏の木の下に勅使門があります。その先には、聖観音菩薩が安置された大きな本堂が建っています。本堂の裏手の丘には、石段を上ると妻木氏歴代の廟所があり、位牌堂と奥の院が並んでいます。

また、観音堂の前から左に進むと、小高い段の上に歴代住持の無縫塔が並んでおり、さらに進むと開山塔があります。この開山塔には、果山正位と清岩の木造が安置されています。

かつては、境内に11の塔頭（正持院、瑞光院、慈徳院、永昌院、聴泉院、聴松院、清閑院、玉窓院、長寿院、瑞松院、長松院）が存在しましたが、現在ではその跡のみが残っています。

文化財

崇禅寺は、数多くの文化財を所蔵しています。県指定重要文化財としては、釈迦如来立像、夢窓国師筆の果山条幅、紙本墨書此山妙在筆跡などがあります。また、市指定文化財としては、崇禅寺唐門や絹本着色十六善神像などがあります。山門は、かつて妻木城の士屋敷から移築されたものです。

末寺

崇禅寺の末寺には、以下の寺院があります。

天猷寺（瑞浪市）
寶昌寺（瑞浪市）
広福寺（土岐市）
常福寺（土岐市）
渓雲寺（多治見市）
永明寺（多治見市）

関連事項

日本の寺院一覧
妻木城
泰岳寺 - 上条城主の菩提寺
明智氏
妻木氏
妻木八幡神社

参考文献

『土岐郡妻木町史』 日東泉之進　土岐郡妻木町役場　 大正11年
『土岐市史 1 (原始時代-関ケ原合戦)』土岐市史編纂委員会 　1970年
『瑞浪市史　歴史編』　瑞浪市　昭和49年(1974年)
『岐阜県百寺』　郷土出版社　1987年

関連リンク

* 光雲山 崇禅寺 公式ホームページ

崇禅寺は、その歴史と文化、美しい景観を通じて、訪れる人々に静寂と安らぎを与えてくれるでしょう。

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