川上郡 (岡山県)

川上郡の概要

川上郡（かわかみぐん）は、1878年に岡山県に設立された行政区画です。この郡は、備中国の一部であり、関連する地域の歴史的変遷を見せています。川上郡は主に井原市と高梁市の一部から構成されていました。特に、井原市の美星町明治や美星町黒忠、高梁市の高梁川以西の部分が含まれていました。

郡域と成立の背景

この地域は、もともとは下道郡に含まれており、そこから一部を分割する形で川上郡が成立しました。郡の名前の由来には、高梁川の上流に位置することから「河上」とも表記されていた一括性がありますが、郡区町村編制法の施行時に「川上」に統一されました。具体的な郡衙の位置は不明ですが、多くの村が形成され、地域の発展に寄与しました。

歴史的な変遷

近世以降、川上郡は多くの政治的変化を経験しました。1868年には、幕府領が倉敷県に移管され、その後も領土の変更が頻繁に行われました。特に、幕末の混乱期や廃藩置県に伴い、藩領が成羽県や高梁県などの管轄に移るなど、明治時代に入ると行政区画は大きく再編成されました。1878年9月29日には郡区町村編制法が施行され、行政区画としての川上郡が正式に発足しました。郡役所は下原村に設置されました。

明治以降の変化

町村制の施行により、川上郡内の村が編成され、例えば1889年に設立された各村には東成羽村や成羽村、玉川村などがありました。これにより行政単位が整備され、地域の統治が進んでいきました。1900年には郡制が施行され、その後も数度の町制施行が行われました。

特に、1901年には東成羽村が町制を施行して成羽町になり、以後成羽町と吹屋町の合併が続きました。1923年には郡会が廃止され、1926年には郡役所も廃止され、地域名称が変わっていきました。

消滅とその後

20世紀に入ると、さらに合併が進み、1950年には手荘町が町制を施行しました。そして1954年4月には川上町が設立され、その後別の村と統合され、最終的に2004年に川上郡は消滅しました。この時点で、川上郡は高梁市の一部として新たな地域へと生まれ変わりました。

まとめ

川上郡は長い歴史を持ち、何度も変遷を遂げてきた地域です。井原市と高梁市を含むこの郡は、多くの村が合併を経て形を変えてきたことや、行政区画の変遷において重要な役割を果たしました。今日では、多くの歴史的記録が残されていますが、その姿はもはや存在せず、地域の発展に寄与した数々の村の歴史が今も語り継がれています。

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