川口勝太
川口 勝太（かわぐち しょうた）は、1984年8月5日生まれ、長崎県長崎市出身の元プロボクサーです。長崎市立三重中学校、長崎県立明誠高等学校を卒業後、現在は大阪府大阪市を拠点としており、堺東ミツキボクシングジム（大阪府堺市）に所属していました。WBOアジア太平洋スーパーフライ級暫定王座を獲得した経験を持ちます。
18歳という若さで、ボクシングの経験がないまま、元WBC世界バンタム級王者である辰吉丈一郎選手に強い憧れを抱き、単身大阪へと渡りました。これが彼のボクシング人生の幕開けとなります。
プロキャリアを歩み始めた後、2009年8月には青木一平選手との対戦で判定勝利を収め、西日本新人王の座を掴み取ります。その勢いのまま西軍代表として全日本新人王決定戦まで進出しますが、東日本代表の野崎雅光選手に判定で敗れ、全日本新人王獲得は叶いませんでした。
着実にキャリアを積み重ねた川口選手は、2013年12月、大阪市で行われた8回戦で、かつて井岡一翔選手の世界王座に挑戦した経験を持つWBC世界フライ級12位のヨードグン・トーチャルンチャイ選手（タイ）と対戦。この試合で3-0の明確な判定勝利を収め、自身初の世界ランク入りを果たしました。
その後、2015年には元WBC世界フライ級王者でWBC世界スーパーフライ級4位だったソニー・ボーイ・ハロ選手（フィリピン）と立て続けに2度対戦します。最初の対戦では一進一退の攻防の末、0-2の僅差の判定で惜しくも敗れました。雪辱を誓い臨んだ2度目の対戦では、序盤から積極的に攻め込んで試合の主導権を握るかに見えましたが、7回に逆転のTKO負けを喫し、連敗を許しました。
苦境に立たされた川口選手は、ボクサーとしての生命を懸けて2016年1月、堺東ミツキジムへの移籍を決断します。かつて袂を分かっていた師である野上真司トレーナーの元で、心機一転を図り、再び頂点を目指すことになります。
移籍後、2016年4月にはOPBF東洋太平洋フライ級8位で、元WBC世界フライ級王者・五十嵐俊幸選手と互角の戦いを演じた強豪、ジョナサン・フランシスコ選手（フィリピン）と対戦。この試合では、相手の大振りのパンチを見切りながら巧みに試合をコントロールし、最大5ポイント差をつける展開で、勝利への強い執念を見せつけて判定勝ちを収めました。
そして2016年10月28日、フィリピン・ミンダナオ島カガヤン・デ・オロで行われたWBOアジア太平洋スーパーフライ級暫定王座決定戦に挑みます。相手は無敗（12戦全勝8KO）の暫定王者、ラクニラン・ムアトランサラカン選手（タイ）でした。試合は序盤、川口選手がジャブでペースを掴みますが、チャンピオンも緩急をつけた動きで応戦。3回には停電による試合中断というアクシデントに見舞われるなど、海外ならではの洗礼も受けました。その後は拮抗した展開が続きましたが、中盤からは川口選手がプレッシャーを強め、チャンピオンを後退させて細かいパンチを集めることでペースを握り返します。9回、偶然のバッティングによりラクニラン選手の傷口が大きく広がり、ここで試合はドクターストップとなりました。この時点でのフィリピン人ジャッジ3名による採点は全員が87-84で川口選手を支持。勝利がコールされると、普段はクールな川口選手も喜びを爆発させ、待ち望んだベルトをその手に収めました。
暫定王座獲得後、2017年4月2日には大阪府立体育会館でOPBF東洋太平洋スーパーフライ級チャンピオンのレネ・ダッケル選手（フィリピン）との対戦が実現。アジア王座の2冠獲得を目指しましたが、1-2の僅差の判定で惜敗しました。この敗戦により、OPBF王座獲得はならず、同時に保持していたWBOアジア太平洋暫定王座も失うこととなりました。
しかし、川口選手は諦めませんでした。2017年8月30日、再びフィリピン・ミンダナオ島カガヤン・デ・オロで、レイモンド・デイハム選手（フィリピン）を相手に再起戦を行います。王座を獲得した思い出の地での試合となりました。初回から積極的に攻撃を仕掛けペースを掴むと、距離を詰めてくるデイハム選手に対してアッパーやボディーでダメージを与えていきます。デイハム選手は蓄積したダメージにより4回開始のゴングに応じることができず、川口選手がこの回終了でのTKO勝利を収め、見事に再起を飾りました。
キャリアを通じて30戦を戦い、21勝（9KO）8敗1分という戦績を残しました。
また、川口選手は強い郷土愛の持ち主としても知られています。試合時に着用するトランクスには、故郷への誇りを示す「PRIDE OF NAGASAKI」という文字を刻んでリングに上がっていました。
獲得タイトル
2009年度 西日本スーパーフライ級新人王
WBOアジアパシフィック暫定スーパーフライ級王座
ボクシングとの出会いとキャリアの始まり
18歳という若さで、ボクシングの経験がないまま、元WBC世界バンタム級王者である辰吉丈一郎選手に強い憧れを抱き、単身大阪へと渡りました。これが彼のボクシング人生の幕開けとなります。
プロキャリアを歩み始めた後、2009年8月には青木一平選手との対戦で判定勝利を収め、西日本新人王の座を掴み取ります。その勢いのまま西軍代表として全日本新人王決定戦まで進出しますが、東日本代表の野崎雅光選手に判定で敗れ、全日本新人王獲得は叶いませんでした。
世界ランク入りと強豪との対戦
着実にキャリアを積み重ねた川口選手は、2013年12月、大阪市で行われた8回戦で、かつて井岡一翔選手の世界王座に挑戦した経験を持つWBC世界フライ級12位のヨードグン・トーチャルンチャイ選手（タイ）と対戦。この試合で3-0の明確な判定勝利を収め、自身初の世界ランク入りを果たしました。
その後、2015年には元WBC世界フライ級王者でWBC世界スーパーフライ級4位だったソニー・ボーイ・ハロ選手（フィリピン）と立て続けに2度対戦します。最初の対戦では一進一退の攻防の末、0-2の僅差の判定で惜しくも敗れました。雪辱を誓い臨んだ2度目の対戦では、序盤から積極的に攻め込んで試合の主導権を握るかに見えましたが、7回に逆転のTKO負けを喫し、連敗を許しました。
新たな環境での再起
苦境に立たされた川口選手は、ボクサーとしての生命を懸けて2016年1月、堺東ミツキジムへの移籍を決断します。かつて袂を分かっていた師である野上真司トレーナーの元で、心機一転を図り、再び頂点を目指すことになります。
移籍後、2016年4月にはOPBF東洋太平洋フライ級8位で、元WBC世界フライ級王者・五十嵐俊幸選手と互角の戦いを演じた強豪、ジョナサン・フランシスコ選手（フィリピン）と対戦。この試合では、相手の大振りのパンチを見切りながら巧みに試合をコントロールし、最大5ポイント差をつける展開で、勝利への強い執念を見せつけて判定勝ちを収めました。
悲願のアジア暫定王座獲得
そして2016年10月28日、フィリピン・ミンダナオ島カガヤン・デ・オロで行われたWBOアジア太平洋スーパーフライ級暫定王座決定戦に挑みます。相手は無敗（12戦全勝8KO）の暫定王者、ラクニラン・ムアトランサラカン選手（タイ）でした。試合は序盤、川口選手がジャブでペースを掴みますが、チャンピオンも緩急をつけた動きで応戦。3回には停電による試合中断というアクシデントに見舞われるなど、海外ならではの洗礼も受けました。その後は拮抗した展開が続きましたが、中盤からは川口選手がプレッシャーを強め、チャンピオンを後退させて細かいパンチを集めることでペースを握り返します。9回、偶然のバッティングによりラクニラン選手の傷口が大きく広がり、ここで試合はドクターストップとなりました。この時点でのフィリピン人ジャッジ3名による採点は全員が87-84で川口選手を支持。勝利がコールされると、普段はクールな川口選手も喜びを爆発させ、待ち望んだベルトをその手に収めました。
王座陥落、そして再起へ
暫定王座獲得後、2017年4月2日には大阪府立体育会館でOPBF東洋太平洋スーパーフライ級チャンピオンのレネ・ダッケル選手（フィリピン）との対戦が実現。アジア王座の2冠獲得を目指しましたが、1-2の僅差の判定で惜敗しました。この敗戦により、OPBF王座獲得はならず、同時に保持していたWBOアジア太平洋暫定王座も失うこととなりました。
しかし、川口選手は諦めませんでした。2017年8月30日、再びフィリピン・ミンダナオ島カガヤン・デ・オロで、レイモンド・デイハム選手（フィリピン）を相手に再起戦を行います。王座を獲得した思い出の地での試合となりました。初回から積極的に攻撃を仕掛けペースを掴むと、距離を詰めてくるデイハム選手に対してアッパーやボディーでダメージを与えていきます。デイハム選手は蓄積したダメージにより4回開始のゴングに応じることができず、川口選手がこの回終了でのTKO勝利を収め、見事に再起を飾りました。
キャリアを通じて30戦を戦い、21勝（9KO）8敗1分という戦績を残しました。
また、川口選手は強い郷土愛の持ち主としても知られています。試合時に着用するトランクスには、故郷への誇りを示す「PRIDE OF NAGASAKI」という文字を刻んでリングに上がっていました。
獲得タイトル
2009年度 西日本スーパーフライ級新人王
WBOアジアパシフィック暫定スーパーフライ級王座
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。