川合高岡駅

川合高岡駅：三重県津市に位置する近畿日本鉄道の駅

川合高岡駅は、三重県津市一志町田尻に位置する、近畿日本鉄道（近鉄）大阪線の駅です。駅番号はD60で、昭和5年（1930年）11月19日、参宮急行電鉄の佐田（現・榊原温泉口）―参急中川（現・伊勢中川）間の開通と同時に開業しました。その後、幾度かの会社合併を経て、現在では近畿日本鉄道の駅として運営されています。

歴史を辿る

1930年の開業以来、川合高岡駅は地域住民の重要な交通手段として利用されてきました。1941年には大阪電気軌道との合併により関西急行鉄道の駅となり、さらに1944年には近畿日本鉄道の一員となりました。1967年には、当駅から宮古分岐、そして高野信号所から当駅まで複線化が完成し、輸送力の大幅な向上が図られました。2007年にはPiTaPaの利用が可能になり、利便性が向上しました。しかし、2013年には終日無人駅化となり、自動券売機も撤去されました。現在では、ICOCAやPiTaPaに対応した簡易改札機が設置され、乗車駅証明書発行機も利用可能です。

駅構造と設備

川合高岡駅は、地上駅で相対式ホーム2面2線の構造となっています。ホームの有効長は2両分となっており、駅舎と改札口は2番ホーム側に設置されています。1番ホームへは構内踏切を利用して移動します。伊勢中川駅が管理する無人駅であるため、有人改札は無く、自動改札機も導入されていません。トイレは設置されています。

利用状況

近年、川合高岡駅の1日平均乗降人員は変動を見せています。2023年11月7日の調査では811名でしたが、過去には1000名を超える日もあったようです。この利用状況の変動は、地域の社会情勢や経済状況、そして交通手段の変化など様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられます。

駅周辺の環境

川合高岡駅の周辺には、JR東海名松線の一志駅が約200mの距離に位置し、徒歩圏内です。また、津市立一志中学校、津市立高岡小学校、津市一志総合支所、一志郵便局など公共施設のほか、マックスバリュ一志店などの商業施設も点在しており、生活に便利な環境となっています。アクセス手段としては、三重県道15号久居美杉線、三重県道58号松阪一志線、三重県道503号一志出家線などが駅周辺を通っています。さらに、津市コミュニティバスと三重交通バスの停留所があり、周辺地域へのアクセスも良好です。

駅名の由来と歴史的経緯

駅名は、合併前の川合村と高岡村の境界付近に位置していたことに由来しています。両村は1955年に合併して一志町となり、その後2006年には津市に編入合併されましたが、駅名はそのまま残っています。単線時代には、列車交換や特急の通過待ちのために急行が運転停車することがありましたが、ホームの有効長が短いため、客扱いは行われませんでした。また、当駅から久居駅までの短絡線の計画もありましたが、用地買収の難航などから実現には至りませんでした。

隣の駅

川合高岡駅の隣の駅は、伊勢石橋駅と伊勢中川駅です。快速急行と急行は当駅を通過しますが、普通列車は停車します。

まとめ

川合高岡駅は、歴史と地域に根付いた、静かなながらも重要な役割を担う駅です。周辺環境と交通の便を考慮すると、この地域住民にとってなくてはならない存在と言えるでしょう。今後の利用状況の変化にも注目が集まります。

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