川添將大

川添 将大（かわぞえ まさひろ）は、1980年10月8日に三重県員弁郡東員町で生を受けた、日本の元プロ野球選手です。

愛知県の享栄高校で野球に打ち込み、その才能がプロのスカウトの目に留まることとなりました。1998年に開催されたNPBドラフト会議において、中日ドラゴンズから5位指名を受け、念願のプロ野球選手としてのキャリアをスタートさせます。投手として入団し、背番号は68が与えられました（1999年 - 2002年）。

投手としての川添氏は、ストレートに加え、多彩な変化球を投げ分ける能力を持っていたと伝えられています。カーブやスライダー、フォークといった一般的な球種に加え、他の投手があまり投げないようなボールも習得しようと努めていたようです。しかし、プロの世界は厳しく、支配下選手として登録された期間中、一度も一軍の公式戦のマウンドに上がる機会は訪れませんでした。ファーム（二軍）での登板は重ねましたが、一軍への昇格は叶わず、プロ入りからわずか数年後の2002年シーズン終了後、球団から戦力外通告を受けました。これにより、現役生活に幕を下ろす決断をすることになります。

ユニフォームを脱いだ川添氏は、故郷である三重県に戻り、野球界とは全く異なる新たな人生を歩み始めます。まず、少年野球の指導者として、自身がプロで培った技術や経験を若い世代に伝える活動を開始しました。これは、野球への変わらぬ情熱を示すものでした。さらに、驚くべきキャリアチェンジとして、医療・福祉の分野へ進出し、看護師の資格を取得して病院に勤務するという経験を積んでいます。全く異なる分野での挑戦は、彼の多才さと、新しい世界への適応能力を示しています。

そして現在、川添氏のキャリアは再び転換期を迎えています。現在は、高齢者向けの施設である老人ホームの経営に深く携わっており、ビジネスパーソンとしての手腕を発揮しています。高齢化が進む社会において、人々の暮らしを支える重要な事業に従事しているのです。その一方で、少年野球への情熱は冷めることがありません。現在も引き続き少年野球の指導を精力的に行っており、地域の子どもたちの育成に貢献しています。「寿々ユナイテッド」というチームの監督を務めるなど、第一線で指導者として活躍しています。

プロ野球選手としての期間は短く、一軍での実績を残すことは叶いませんでしたが、引退後の人生で、少年野球指導者、看護師、そして経営者という多様な経験を積み重ね、各分野で活躍しています。野球への貢献を続けながらも、社会の様々な側面に触れ、自身の可能性を広げていった人物と言えるでしょう。彼の波乱に富んだセカンドキャリアは、多くの人々に示唆を与えるものとなっています。

詳細情報

年度別投手成績: 一軍公式戦出場なし
背番号: 68 （1999年 - 2002年）

関連項目

三重県出身の人物一覧
中日ドラゴンズの選手一覧
* 松坂世代

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