工業都市駅

工業都市駅

工業都市駅は、かつて神奈川県川崎市に存在した東京急行電鉄東横線の駅（廃駅）です。1939年（昭和14年）に開業し、1953年（昭和28年）に武蔵小杉駅に統合される形で廃止されました。

歴史

1930年代、現在の武蔵小杉駅周辺には、南武鉄道（現：南武線）のグラウンド前停車場（後の武蔵小杉駅）と武蔵小杉停車場がありましたが、東横線の駅はありませんでした。当時、この地域には工場が相次いで進出しており、従業員の通勤の利便性を高めるため、東横線に新駅が設置されることになりました。

新駅は府中街道（国道409号）との交点付近に建設され、1939年12月11日に「工業都市駅」として開業しました。しかし、1945年6月16日に東横線と南武線の交点付近に武蔵小杉駅が開業したことで、状況は一変します。工業都市駅は武蔵小杉駅からわずか200メートル（営業キロで0.3km）しか離れていなかったため、両駅の統合を求める動きが活発化し、1953年3月31日、工業都市駅は武蔵小杉駅に統合される形で廃止されました。

年表

1939年（昭和14年）12月11日：工業都市駅が開業。
1945年（昭和20年）6月16日：東横線武蔵小杉駅が開業。
1953年（昭和28年）3月31日：武蔵小杉駅に統合され、工業都市駅が廃止。

駅構造

工業都市駅は、相対式ホーム2面2線の高架駅でした。駅舎は上り線側に設置されていました。

備考

東横線の複々線化工事（目黒線乗り入れ工事）が行われるまで、工業都市駅の遺構は下り線に残っていました。しかし、複々線化工事によって駅跡は用地となり、現在は遺構は残っていません。

また、東急バスの東横線小杉駅停留所は、かつて「工業都市」という名称を使用していました。

隣の駅

東京急行電鉄

東横線

武蔵小杉駅 - 工業都市駅 - 元住吉駅

参考文献

宮田道一『東急の駅 今昔・昭和の面影』JTBパブリッシング、2008年9月1日。ISBN 9784533071669。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
廃駅
東急バス川崎営業所

外部リンク

東急東横線の武蔵小杉駅、誕生までの紆余曲折物語！ 幻の駅「グラウンド前駅」「工業都市駅」の歴史について教えて！ - はまれぽ.com
* 都市計画マスタープラン小杉駅周辺まちづくり推進地域構想素案 (PDF) - 川崎市

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