工画堂スタジオ

株式会社工画堂スタジオ

株式会社工画堂スタジオ（こうがどうスタジオ）は、東京都新宿区に本社を構える日本の企業で、デザイン業務とソフトウェア開発を行っています。略語は「KGD」として知られています。工画堂は、書籍の装丁をはじめとするデザイン事業に加え、様々なジャンルのコンピュータゲームを製作し、特に玩具業界やビデオゲーム業界への進出でも知られています。また、社長は谷逸平が務めており、同社はアダルトゲームへの参入を固く禁じています。

会社の歴史

工画堂スタジオの起源は1916年に遡ります。創業者の谷順三は『図案と版画 谷工画堂』として事業を始め、図案や製版業務を行っていました。戦後、順三が急逝すると、次男の欣伍が社長に就任します。順三の孫でもある逸平は、代々の社長が同じ苗字であるため、名前で呼ばれることが多いです。会社は、政府機関や商業企業と取引をしながら事業を徐々に拡張していきました。

玩具業界への進出

1968年には、タカラからの依頼でリカちゃん人形のパッケージデザインを手掛けることになり、この機会が老舗の玩具事業への足がかりとなります。続けて『人生ゲーム』のローカライズを担当し大ヒットを記録しました。この成功を受けて、タカラのボードゲーム作品の制作も遂行し、今では工画堂スタジオの重要な事業の一部となっています。

ビデオゲームへの参入

1980年代には任天堂のゲーム&ウオッチのヒットを受け、工画堂も電子ゲームの開発に乗り出しました。1982年には、社内チームの一員としてパソコンゲームを手掛けるようになり、SHARPやNECの機種向けに様々なソフトを開発しました。特に『Emmy』シリーズは、初のPCゲームとして重要な位置を占めています。さらに1985年には自社ブランド「KGDソフト」として、『コズミックソルジャー』を発売し、以降も多くのヒットタイトルを輩出します。

ギャルゲームとその後

1994年には、ギャルゲーへの参入を決定し、新しい開発チームを設立しました。代表作として『リトル・ウィッチ・パルフェ』などが生まれ、従来の硬派な作品とは一線を画す新たな展開を見せます。しかし、2000年には経営が厳しくなり、再編が行われます。特に、BtoC事業が経営悪化の要因と見なされ、アダルトゲーム制作のチーム以外は解散されました。この結果、経営構造を新たに見直すこととなりました。

イラスト制作と最近の動き

工画堂スタジオは、イラスト制作事業にも力を入れ、特に「デュエル・マスターズ」の製作に成功しました。また、近年では『スターメロディ ユメミドリーマー』など新しいタイトルもリリースしています。会社は、長い歴史の中で培った技術と経験を基に、今後も多様なゲームコンテンツの提供を目指しています。成功を収めているチームは多く、ゲーム業界での存在感はますます強まる一方です。これからの工画堂スタジオの展開から目が離せません。

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