工藤祐長 (伊勢長野工藤氏)

工藤祐長（くどう すけなが）は、鎌倉時代前期に活躍した武将であり、御家人です。彼は、曾我兄弟による仇討ち事件で広く知られる工藤祐経の三男として生まれました。

建久4年（1193年）5月、父である祐経は、曾我兄弟によって不慮の死を遂げます。この事件の後、祐長は伊勢平氏の残党を討伐する任務を与えられ、その功績により伊勢国長野の地頭職に任命されました。そして、安濃郡と奄芸郡の二郡を領地として与えられたのです。

祐長の子である工藤祐政が長野に移り住み、この地で長野氏を名乗り始めました。これが、伊勢長野氏の起源とされています。長野氏はその後、伊勢国において大きな勢力を持つ有力な国人へと発展しました。彼らは元々工藤氏を称していたため、他の長野氏と区別するために「長野工藤氏」と呼ばれるようになりました。

長野工藤氏は、伊勢国において独自の地位を確立し、その後の歴史に名を刻んでいくことになります。

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