巴中市

巴中市（はちゅうし）

巴中市は、中華人民共和国四川省の東北部に位置する地級市です。山々に囲まれた自然豊かな地域であり、農業が主要な産業となっています。

地理

巴中市は、四川省東北部の山間部に位置し、北は陝西省漢中市、南東は四川省達州市、南西は南充市と接しています。東には大巴山脈がそびえ立ち、山がちな地形が特徴です。市内には嘉陵江水系の川が流れ、水力発電に利用されています。また、森林資源も豊富で、市域の森林被覆率は47.2%に達しています。

位置: 四川省東北部
隣接地域: 陝西省漢中市、四川省達州市、南充市
地形: 山がち
主要河川: 嘉陵江水系（通江、南江、巴河など）
森林被覆率: 47.2%

気候

亜熱帯湿潤気候に属し、四季がはっきりとしています。日照時間が長く、降水量も十分であるため、農業に適した気候です。年平均気温は16.0度から16.9度、年降水量は1,120.7mmから1,203.1mmです。

気候区分: 亜熱帯湿潤気候
特徴: 四季が明確、日照時間長、降水量が多い
年平均気温: 16.0 - 16.9度
年降水量: 1,120.7 - 1,203.1mm

歴史

巴中は古くは梁州に属し、春秋戦国時代には巴子国の版図でした。秦漢時代には巴郡が設置され、後漢時代には漢昌県が置かれました。南北朝時代には巴州が設置され、清末までその名が使われました。中華民国成立後、巴県となり、1993年に巴中地区が設置され、2000年に地級市の巴中市となりました。

古代: 梁州、巴子国
秦漢時代: 巴郡
後漢時代: 漢昌県
南北朝時代: 巴州
中華民国: 巴県
1993年: 巴中地区設置
2000年: 地級市巴中市誕生

行政区画

巴中市は、2つの市轄区と3つの県を管轄しています。

市轄区: 巴州区、恩陽区
県: 通江県、南江県、平昌県

産業

主要な産業は農業ですが、四川省内では比較的遅れた地区とされています。しかし、近年では観光業の発展にも力を入れています。鉱業も盛んで、石炭、鉄、銅、金、大理石、花崗岩、天然ガスなどを産出します。

主要産業: 農業、観光業、鉱業
鉱産資源: 石炭、鉄、銅、金、大理石、花崗岩、天然ガス

観光

美しい山岳風景など観光資源は豊富ですが、交通の便が課題となっています。光霧山風景区や米倉山国家森林公園などの自然景観や、恩陽古鎮などの歴史的な観光スポットがあります。

主な観光スポット:
光霧山風景区
米倉山国家森林公園
恩陽古鎮
南龕石窟

交通

鉄道は広巴線が通っています。

鉄道: 広巴線（楽壩駅 - 下両駅 - 巴中駅）

巴中市は、豊かな自然と歴史を持つ地域であり、今後の発展が期待されています。

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