巻波 (駆逐艦)

駆逐艦「巻波」の概要

駆逐艦「巻波」（まきなみ）は、日本海軍に所属する夕雲型駆逐艦の一隻で、特にその艦名は砕波の一種に由来しています。夕雲型駆逐艦は一等駆逐艦の一つで、戦争中に数多くの海上任務を担いました。「巻波」はその中でも雑多な任務を実行しました。

建造と艦歴

「巻波」は1941年4月に舞鶴海軍工廠で建造が始まり、1942年8月に竣工しました。同年8月31日には姉妹艦「長波」と共に新編された第31駆逐隊に配属されました。この部隊は第二水雷戦隊に所属し、トラック泊地に進出しました。その後、ガダルカナル島攻防戦に参加し、艦砲射撃や輸送作戦に従事しました。

特に、ガダルカナル島の戦いでは、「巻波」は艦砲射撃に従事したり、輸送船団を護衛するなど、重要な任務を果たしました。1943年の2月1日にはガダルカナルの撤収作戦に参加しましたが、空襲に遭い損傷を受け、その後の修理作業に入ります。

修理と復帰

修理後は、1943年9月に再び戦闘に参加し、上海からトラック泊地やラバウル間を輸送する任務を行いました。それを経て「巻波」は再び戦闘に臨み、ブーゲンビル島の周辺で輸送作戦を遂行しましたが、アメリカ軍の優勢によって一方的に撃沈される事態に直面しました。またセント・ジョージ岬沖海戦では、日本側の艦隊に対して、アメリカ軍の攻撃を受け艦が沈没しました。

戦闘と戦力の損失

「巻波」は様々な戦闘に参加し、多くの戦力損失を記録しています。特にセント・ジョージ岬沖海戦では、「巻波」自身も魚雷の直撃を受けて沈没し、その艦長や大部分の乗員が戦死しました。こうして「巻波」は日本海軍における戦いの中で、栄光と悲劇の象徴となりました。

艦の歴史は、艦長人見豊治中佐の指揮のもと、数々の任務を果たし続けましたが、戦争の終局に近づくにつれて次第にその艦への依存は薄らいでいきました。1944年2月10日には正式に艦籍から除籍され、歴史の中でその存在を終えました。

まとめ

駆逐艦「巻波」は、その建造から戦闘、そして沈没に至るまで、日本海軍の戦場において重要な役割を果たした艦艇です。日本海軍の礎となり、戦局を共にした艦として、現在もその足跡は語り継がれています。廃艦となった後も、その活躍に対する評価は高く、日本の naval history において重要な位置を占めています。

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