巻甲

巻甲（まきこう）は、新潟県新潟市西蒲区に属する歴史ある大字です。郵便番号は953-0041が割り当てられています。

概要

戦国時代から現在まで、一貫してこの地域を指す地名として使われてきました。明治22年（1889年）まで存在した巻村の一部を構成しており、隣接する巻乙とともに一つの地域圏を形成していました。地名の表記については、古くは「槙」や「真木」と書かれることもありました。

周囲は多くの町字と隣接しており、北から東回りにかけては割前、葉萱場、中郷屋、真田、天竺堂、矢島、遠藤、鎧潟、山島村新田、柿島、河井、赤鏥と境を接しています。さらに、大通川を挟んで今井、巻東町、漆山、西川を挟んで巻乙、矢川を挟んで前田とも隣接しています。

歴史

巻甲の歴史は古く、戦国時代には上杉景勝と新発田重家の抗争の中で、小国氏の領地であったことが記録されています。江戸時代に入ると、北国街道の脇街道沿いに位置する地理的な利点を活かし、商業が発展しました。特に六斎市が開かれるなど賑わいを見せ、明和6年（1769年）には馬市も開催されるなど、地域の経済活動の中心地としての役割を果たしていました。

沿革

近代以降、行政区画の変遷をたどります。明治22年（1889年）4月1日、町村合併により巻村の大字の一部となりました。その後、明治24年（1891年）4月10日に巻村が町制を施行し巻町となると、巻甲は巻町の大字となります。この際に地域は巻甲と巻乙に分かれ、巻甲は西川の右岸、巻乙は西川の左岸に位置するという区分が確立されました。平成17年（2005年）10月10日には、市町村合併に伴い新潟市の大字となります。さらに、平成19年（2007年）4月1日の新潟市の政令指定都市移行により、西蒲区の大字となり現在に至っています。

現在の状況

巻甲は、西蒲区の中心的な機能を担う地域の一つです。区役所である新潟市西蒲区役所が置かれているほか、新潟市立巻図書館、新潟県立巻総合高等学校といった教育・文化施設、巻郵便局、ハローワーク巻などの公共サービス関連施設が集まっています。また、第四北越銀行（巻中央支店、巻支店）、大光銀行巻支店といった金融機関の拠点も置かれています。

交通面では、東日本旅客鉄道（JR東日本）越後線の巻駅があり、鉄道によるアクセスが可能です。道路網も整備されており、国道116号（巻バイパスを含む）や国道460号といった主要幹線道路が通っています。また、新潟県道374号五千石巻新潟線や新潟県道380号今井巻線などの県道も地域内を結んでいます。路線バスについては、新潟交通観光バスの路線が運行されており、地域住民の重要な交通手段となっています。

2018年（平成30年）1月31日現在の統計では、一定の世帯数と人口が確認されています（具体的な数値は割愛）。また、市立小・中学校への通学については、定められた学区に基づいています（詳細な学区割は割愛）。

巻甲は、古い歴史を背景に持ちつつ、現代においては新潟市西蒲区の中心機能が集約された、利便性の高い地域として発展を続けています。

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