市田佳寿浩

市田佳寿浩：競輪界のレジェンドから育成者へ

市田佳寿浩（いちだ かずひろ）は、1975年7月28日生まれの福井県坂井市出身の元競輪選手、現在は競輪評論家、そして実業家としても活躍する人物です。選手時代は日本[[競輪選手会]]福井支部に所属し、その卓越した才能で多くのファンを魅了しました。

輝かしい選手キャリア

福井県立春江工業高等学校を卒業後、競輪学校に76期生として入学。在校競走成績は驚異の1位（73勝）で卒業。1995年8月5日の松阪競輪場でデビュー戦を1着で飾り、その才能を早くから開花させました。1997年にはGI初出場となるオールスター競輪で準決勝に進出。2004年のオールスター競輪決勝では3着と、あと一歩で優勝を逃しました。

しかし、2006年には西日本王座決定戦で2着、サマーナイトフェスティバルではGII初優勝を飾るなど、着実に実績を積み重ねていきます。2009年には全日本選抜競輪で2着に入り、年間獲得賞金上位となり、2010年には自身初のS級S班に格付けされました。同年には東西王座戦西日本王座決定戦、寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントで優勝。特に寬仁親王牌では、GI初制覇を成し遂げました。

選手生命を脅かす大怪我からの復帰と引退

2017年、第1回ウィナーズカップで落車し、右股関節脱臼骨折、右大腿骨粉砕骨折という選手生命を脅かす大怪我を負いました。それでも不屈の精神で治療とリハビリを続け、2018年5月には地元福井でレースに復帰。しかし、長期欠場の影響でA級に降格することとなりました。同年10月23日には引退を表明、12月13日に選手登録を消除しました。通算成績は1679戦451勝、優勝65回（うちGI1回）。

引退後の活動と後進の育成

引退後は、月刊競輪WEBでコラムを連載するなど、競輪評論家として活動する一方で、若手を育成する「市田道場」を開設し、後進の指導にあたっています。長男の市田龍生都は将来の日本代表と目され、柳原真緒はガールズグランプリを制覇し賞金女王に輝くなど、指導した選手たちが目覚ましい活躍を見せています。

また、選手育成の傍ら、自転車店の経営も行うなど、多岐にわたる活躍を見せています。2019年には、福井競輪場で自身の冠レース「市田佳寿浩カップ」が開催され、その功績が称えられました。

競走スタイル

デビュー当初は逃げや捲りを主体としていましたが、勝負勘の鋭さから番手捲りを多用するようになりました。晩年は、自らの位置を確保するための捌きを見せる自在型の競走が増えましたが、特に大怪我からの復帰後は追い込みが多くなりました。

競輪界への貢献

市田佳寿浩は、選手としての輝かしい実績だけでなく、後進の育成にも尽力し、競輪界全体の発展に大きく貢献しています。その指導力は高く評価されており、今後の活躍が期待されます。

主な獲得タイトル

2010年 - 寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント（前橋競輪場）

関連項目

競輪選手一覧
* 村上義弘 - 市田とは兄弟のような仲。

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