市立奈良病院

市立奈良病院：歴史と地域医療への貢献

市立奈良病院は、奈良県奈良市に位置する公立病院です。1909年（明治42年）、奈良陸軍病院として開院した歴史を持ち、その後、国立奈良病院を経て、2004年（平成16年）12月1日に市立奈良病院として新たなスタートを切りました。現在は、公益社団法人地域医療振興協会が指定管理者として運営に携わっています。

歴史を刻む、地域医療の礎

明治末期、奈良陸軍病院として誕生した市立奈良病院。周辺には歩兵第三十八聯隊や奈良陸軍練兵場などが存在していました。時代とともにその役割は変化し、戦後は国立奈良病院として、国民の健康を守り続けてきました。全国的な国立病院の統合・移譲計画の中で、奈良市が国立病院機構から承継。公立病院として生まれ変わり、現在に至ります。

1967年には現在の病棟、1968年には外来診療棟が竣工し、その後も施設の整備や拡充を続け、2014年には新病院がグランドオープンしました。この間、地域がん診療連携拠点病院や災害拠点病院の指定を受け、地域医療における役割を拡大してきました。

幅広い診療科と充実した医療体制

市立奈良病院は、内科、外科、小児科をはじめ、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、脳神経外科、整形外科など、幅広い診療科を備えています。さらに、精神科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科といった専門性の高い診療科も設置され、地域住民の多様な医療ニーズに対応しています。

また、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、臨床検査科、麻酔科といった、高度な医療技術を支える部門も充実しています。院内標榜として、総合診療科、感染制御内科、脳血管内治療科、緩和ケア科なども設置し、総合的な医療を提供しています。

さらに、消化器肝臓病センター、脳神経センター、四肢外傷センター、乳腺センター、網膜硝子体センター、甲状腺外科センター、脳卒中センター、人工関節センターなどの専門センターを設け、高度な医療を提供することで、地域医療の質向上に貢献しています。

地域社会との連携と今後の展望

市立奈良病院は、救急告示病院（二次救急）、マンモグラフィ健診施設、奈良県神経難病医療協力病院、奈良DMAT指定病院としての役割も担っています。地域住民の健康を守るため、様々な取り組みを行っています。

近隣には、奈良市立看護専門学校、奈良女子大学附属中等教育学校、奈良市立飛鳥小学校、奈良紀寺郵便局などがあり、地域社会との連携も深めています。

アクセスはJR西日本関西本線、近鉄奈良線奈良駅からバスで約15分と便利です。国道169号線沿いに位置し、車でのアクセスも容易です。

これからも市立奈良病院は、地域住民の健康を守るため、最新の医療技術と質の高い医療サービスを提供し続けていくでしょう。歴史と実績を誇る病院として、地域医療を支える重要な役割を果たしていくことが期待されます。

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