席田郡 (岐阜県)

席田郡（むしろだぐん）

概要

席田郡は、かつて美濃国（現在の岐阜県）に存在した郡です。郡域は、現在の一部の本巣市と本巣[[郡]]北方町にあたります。一里四方（約3.9km四方）の小さな郡で、美濃国内の郡の中では最も面積が小さい郡でした。郡名は、蓆（むしろ）を広げたような田畑が広がっていたことに由来するとされています。

現在では、席田郡という行政区画は存在しませんが、席田用水という用水路にその名をとどめています。この用水路は、かつての席田郡の地域を潤しており、その歴史を今に伝えています。

郡域

1879年（明治12年）に郡として発足した当時の郡域は、以下の区域にあたります。

本巣市の一部（上保、郡府、北野、春近、石原、三橋、仏生寺）
本巣[[郡]]北方町の一部（芝原東町、芝原中町、芝原西町、加茂、朝日町、栄町、東加茂、若宮）

歴史

古代

和銅8年（715年）7月：本巣[[郡]]の東部地域を分割して設置されました。尾張国出身の席田君邇近（むしろだのきみにちか）と、新羅からの帰化人74家族が移住しました。
郡衙の所在地：美和、磯部、那珂、名太の4つの郷があり、郡役所は那珂郷にあったと推定されています（現在の本巣市糸貫町郡府付近）。
承和3年(836年)6月：当郡の空閑地70町が宗康親王に下賜されました。
元慶元年(834年)：大嘗祭の悠紀国が美濃国に決定し、席田郡に斎田が選定されました。
仁和3年(887年)：美濃国分寺が焼失した際、席田郡内の定額尼寺がその機能を代行しました。

近世以降の沿革

明治初年：
全域が笠松裁判所の管轄となりました。
後に笠松県の管轄となります。
第一次府県統合により岐阜県の管轄となりました。
明治12年（1879年）2月18日：郡区町村編制法の施行により、行政区画としての席田郡が発足。「本巣席田郡役所」が本巣[[郡]]北方町に設置され、本巣[[郡]]とともに管轄されました。
明治22年（1889年）7月1日：町村制の施行により、上保村、郡府村、北野村、春近村、石原村、三橋村、仏生寺村、芝原村、加茂村の9つの村が発足しました。
明治30年（1897年）4月1日：郡制の施行により、本巣[[郡]]、席田郡、方県[[郡]]、大野郡の一部を統合して改めて本巣[[郡]]が発足し、席田郡は廃止されました。

行政

本巣・席田郡長が置かれ、両郡を管轄しました。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 21 岐阜県、角川書店、1980年9月1日。
旧高旧領取調帳データベース
岐阜県市町村合併等経過一覧表 - ウェイバックマシン（2014年8月8日アーカイブ分）、岐阜県地域計画局市町村室

関連項目

消滅した郡の一覧
席田郡 (福岡県)

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