常徳寺 (奈良市)

常徳寺の概要

常徳寺（じょうとくじ）は、奈良県奈良市の北向町に佇む日蓮宗の寺院で、山号は法性山です。この寺は、歴史的な価値を持つ文化財として奈良県に指定されています。本堂は、貞享3年（1686年）に建立され、長い歴史を有しています。また、享保年間（1716年から1737年）には、柳生藩の家老であった小山田主鈴によって奉納された朝日妙見大菩薩が祀られています。常徳寺の旧本山は、京都の頂妙寺で、親師法縁に属しています。

歴史

常徳寺の起源は、暦応3年（1340年）にさかのぼるとされています。当時、立正大師日蓮は南都を訪れた際、東大寺の塔中法性房に住んでいたと伝えられています。この法性房は、後に中山法華経寺の3世である浄行院日祐によって改宗され、常徳寺の基盤となりました。その後、慶長4年（1599年）に現在の地に移転しました。

このように、常徳寺は日蓮宗の重要な拠点として、歴史的な価値を持つ場所です。さらに、昭和16年（1941年）には日蓮宗全体が本末を解体したため、現在では旧本山や旧末寺と呼ばれています。

旧末寺

常徳寺に関連するいくつかの旧末寺が存在しています。具体的には、長久山妙福寺（宇陀市大宇陀区平尾）や寂而山常照寺（奈良県高市郡高取町大字清水谷）が挙げられます。これらの寺院は、日蓮宗の流れを汲んでおり、それぞれ独自の歴史と文化を持っています。

交通アクセス

常徳寺へのアクセスも便利です。奈良交通バスを利用する場合は、(中循環外回り)で「本子守町」下車後、徒歩わずか2分の距離です。また、近鉄奈良駅からは7-S出口を出て徒歩6分、JR奈良駅東口からは徒歩7分で到着できます。多くの人々が訪れるこの寺院は、魅力的な文化財とともに歴史的な散策スポットとして知られています。

参考資料

常徳寺についてより深く知るためには、日蓮宗寺院大鑑編集委員会が出版した『宗祖第七百遠忌記念出版 日蓮宗寺院大鑑』や、奈良県教育委員会が発表した『奈良県教育委員会告示一』などの資料があります。これらの資料は、日蓮宗の寺院やその歴史を学ぶ上で非常に有効です。

常徳寺は歴史的な背景を持つ日蓮宗の寺院であり、その文化財の重要性と地域との結びつきを理解することで、訪れる人々に深い感銘を与えています。

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