平井一家

平井一家について

平井一家（ひらいいっか）は、愛知県豊橋市を本拠地とする暴力団であり、山口組の二次団体として位置付けられています。この組織は幕末に設立され、第二次世界大戦後には運命共同会や中京五社会を経て、本格的に山口組に組み込まれました。

歴代の首領

平井一家の初代代行者は小中山七五三蔵で、三河国宝飯郡の平井村にて組織を設立しました。以後、以下のように歴代の首領が受け継がれています。
1. 初代 - 平井亀吉：元力士であり、数つの宿を縄張りとしていた。
2. 二代目 - 下地常吉
3. 三代目 - 清水善吉
4. 四代目 - 富安伊作
5. 五代目 - 小川浅蔵
6. 六代目 - 久保田文一
7. 七代目 - 判冶玉吉
8. 八代目 - 河澄政照（運命共同会代表）
9. 九代目 - 藤川卓樹（稲川会直参）
10. 十代目 - 岸上剛史（六代目山口組幹部）
11. 十一代目 - 薄葉政嘉（本名：薄葉暢洋）

地域との関係性

2023年2月、愛知県公安委員会は、地方の商業組合が平井一家に利益供与していた事実を明らかにしました。この商業組合は、2015年から2019年にかけて、暴力団の威圧を利用し、約405万円の賃料を肩代わりしていました。2020年には、勧告を受けながらも、2021年に薄葉総裁へ500万円の「みかじめ料」を支払ったため、同委員会は行政処分を行い、その成果として商業組合名が公表されました。

この組合は三河地方において活動している露天商が約30人在籍しており、その公表の影響で多くの祭りでの出店が断られる状況に陥りました。そのため、同組合の川合誠理事長は、2023年7月26日に平井一家との関係を断つことを発表し、支払い金の返還を求め始めました。

組合によると、2020年2年間で支払ったみかじめ料は8000万円に達し、うち1000万円の返還要求が提出されました。平井一家が返還に応じなかったため、2023年11月には名古屋地方裁判所に対し、薄葉総裁を相手に支払ったみかじめ料の約2020万6000円の返還を求めて訴訟を起こしました。この金額は2019年からの証拠に基づいています。

組合の副理事長は、「けじめをつけたい」旨を述べ、今後は暴力団との関係を断ち切り、正当な事業環境を築く意向を表明しました。

現状と問題点

さらに、2023年11月、県警の捜査により同組合の副理事長らが逮捕されました。この逮捕は、他の地域で平井一家の名を掲げた露店営業を行っていた男性に対する暴行に関与した疑いによるものです。これにより、平井一家は資金源の減少に直面し、薄葉総裁の地位も若頭補佐から幹部への降格が決まるなど、組織内の人事にも大きな問題が生じました。

報道によれば、幹部の一部が音信不通または脱退している状況もあり、平井一家は現在、非常に危機的な状態にあるとされています。

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