平井俊榮

平井俊栄について

平井俊栄（ひらい しゅんえい）は、1930年11月30日に生まれた日本の著名な曹洞宗の僧侶であり、仏教学者です。彼は特に中国仏教の研究に力を注ぎ、駒澤大学にて長年にわたって教育に携わってきました。その功績により、彼は名誉教授の称号を受けています。

来歴

平井氏は岩手県に生まれ、駒澤大学の仏教学部を卒業しました。さらに、東京大学院の印度哲学博士課程に進学したものの中退。1974年には「吉蔵を中心とする三論学派の研究」により東大から文学博士を取得しました。その後、駒澤大学において助教授、教授としての役割を果たし、ついには副学長を経て1990年には学長に就任しました。2001年には名誉教授となり、同時に岩手県山田町の宝珠院の住職も務めています。

平井氏は1980年に、共同研究の一環で「阿毘達磨倶舎論索引」を発表し、この業績により日本学士院賞を受賞しました。また、2004年には瑞宝中綬章を受章するなど、その学問的業績が広く認められています。

主な著書

平井俊栄は数多くの著作を残しています。1976年には『中国般若思想史研究 吉蔵と三論学派』を春秋社から出版し、その後も1985年に『法華文句の成立に関する研究』、1987年に『法華玄論の註釈的研究』、1996年に『続・法華玄論の註釈的研究』など、仏教に関する重要な研究書を揃えています。

また、訳注として『般若経』を1986年に出版し、この書籍は筑摩書房の「仏教経典選」として選ばれました。その内容は般若心経や金剛般若経、大品般若経の訳注を含み、2009年にはちくま学芸文庫版も出されました。さらに、1990年に『大乗仏典 中国・日本篇 第2巻』で僧肇や吉蔵の作品の現代語訳を行い、1999年から2000年には『毘曇部 6・7 成実論』を校註しました。

監修・記念論集

彼の研究の成果は研究者たちにも影響を与えており、1990年に『三論教学の研究』、2000年に『三論教学と仏教諸思想 平井俊榮博士古稀記念論集』といった論集が出版されています。これらは平井氏の業績を記念するとともに、彼の仏教思想の広がりを示すものとなっています。

論文と脚注

平井氏の業績は多岐にわたり、多くの論文が発表されています。彼の研究は学術界において高く評価され、多くの後輩研究者の指導にも当たっており、今なお彼の影響は色濃く残っています。

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