平八幡神社

平八幡神社について

平八幡神社は、徳島県吉野川市美郷に鎮座する神社です。その歴史は古く、創建年ははっきりとはわかっていません。しかし、1454年（享徳3年）の棟札が存在しており、このことから室町時代にはすでに神社があったことがわかります。

この神社は、もともと現在の場所から約2km西の峠にあった八幡社を勧請したと伝えられています。また、境内には末社として美奴間神社が祀られています。この美奴間神社は、延喜式内小社の天水沼間比古神天水塞比売神社に比定される古社であり、室町時代に勧請されたとされています。

祭礼と文化

平八幡神社の祭礼では、徳島県内でも5カ所のみで行われる珍しい神事「七十五膳」が執り行われます。これは、特別な料理を神前に供える神事であり、地域の伝統文化を今に伝えています。また、文化年間に伝来したとされる獅子舞も奉納され、祭りを盛り上げます。

神社が所蔵する能面（彫刻）は、その芸術的価値が認められ、1977年（昭和52年）12月5日に吉野川市の有形文化財に指定されました。これらの能面は、歴史と文化を伝える貴重な資料となっています。

祭神と境内社

平八幡神社の主な祭神は以下の通りです。

誉田別命（ほんだわけのみこと）
足仲彦命（たらしなかつひこのみこと）
息長足姫命（おきながたらしひめのみこと）

また、境内には以下の末社が祀られています。

美奴間神社：延喜式内小社の天水沼間比古神天水塞比売神社に比定される古社。

文化財

平八幡神社には、以下の文化財があります。

能面（彫刻）：吉野川市指定有形文化財（1977年12月5日指定）
平八幡神社奉納獅子舞：吉野川市指定無形民俗文化財（1977年12月5日指定）
平八幡神社の銀杏：吉野川市指定天然記念物（1977年12月6日指定）

これらの文化財は、神社の歴史と文化を物語る上で非常に重要な存在です。

アクセス

平八幡神社へは、JR徳島線阿波山川駅から車で約15分の距離です。公共交通機関でのアクセスは限られているため、車での訪問が便利です。

参考文献

『角川日本地名大辞典 36 徳島県』（1986年 ISBN 4040013603）

外部リンク

* 平八幡神社（大銀杏の木） 美郷の環

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