平和開発連合党

平和開発連合党（Union for Peace and Development Party, UPD）

平和開発連合党（UPD）は、ソマリアの主要な政党の一つです。ソマリア語ではXisbiga Midowga Nabadda iyo Horumarka, XMNHと表記されます。UPDは、2011年に設立された平和開発党（PDP）を前身とし、2018年に改組されました。党首はハッサン・シェイク・モハムドであり、彼は2012年9月から2017年2月まで、そして2022年5月に再選されて以降、ソマリアの大統領を務め、与党として国政を担っています。

歴史

平和開発党（PDP）の設立

平和開発党（PDP）は、教育者であり、国際連合児童基金（ユニセフ）で勤務していたハッサン・シェイク・モハムドらが中心となり、2010年または2011年に設立されました。2011年4月には党内選挙が行われ、ハッサン・シェイク・モハムドが議長に選出されました。この選挙には、元ソマリア情報大臣のダヒル・マハムド・ゲーレや、ソマリア議会議員のMohamed Nur Shegow、ハウィエ氏族の長老らが参加しました。しかし、PDPは特定の氏族による政党ではなく、2011年にはダロッド氏族のハムザ・アブディ・バーレが事務局長に就任しています。また、後にガルムドゥグの大統領となったアブディハリム・フセイン・グレドも設立メンバーの一人でした。

2012年9月、党首のハッサン・シェイク・モハムドがソマリア大統領に就任し、PDPは与党となりました。

ソマリア大統領の憲法上の任期は2016年9月まででしたが、2015年にソマリア政府は大統領選挙の延期を発表しました。この際、与党であるPDPを除く全ての政党が反対を表明しました。

ハッサン・シェイク・モハムドは、2017年2月の大統領選挙で敗北し、退任。その後、トルコへ移住しました。

平和開発連合党（UPD）への改組

2018年10月4日、ダルジル党、ホルソコド党（Horusocod）、そして平和開発党（PDP）の3党が合同し、平和開発連合党（UPD）が新たに結成されました。少し前に帰国していたハッサン・シェイク・モハムドが暫定議長に就任しました。当初、ハッサン・シェイク・モハムドは党名をPDPのままにする意向でしたが、公平性を考慮し、新たな名称が採用されました。この合同により、UPDは当時のモハメド・アブドゥライ・モハメド大統領率いる与党に対抗する主要な政党としての地位を確立しました。結党時には数千人の支持者が集まり、上院・下院合わせて80名以上の国会議員が参加しました。

UPDの主な活動

石油資源に関する懸念 (2019年1月)：ソマリア政府が石油埋蔵の可能性がある地域を競売に出すという発表に対し、UPDは特定の企業による利権の独占を懸念し、議会による法整備を優先するよう提案しました。
プントランドでの活動停止命令 (2019年2月)：ソマリア連邦構成国であるプントランドが、法整備が完了するまで全ての政党に対して活動停止を命じた際、UPDはプントランドの首都ガローウェに事務所を開設したばかりでした。
ガルムドゥグ選挙に関する政府の介入批判 (2019年6月)：ソマリア政府が、選挙に反対するガルムドゥグに対し選挙実施を通達した際、UPDは選挙実施は連邦構成国の権限であるとして、政府の通達を違法であると批判しました。
元大統領の移動制限に対する批判 (2019年9月)：政府が元大統領シェイク・シャリフのキスマヨへの移動を禁止した際、UPDはこれを批判しました。
上院議員の移動制限に対する批判 (2020年5月)：政府がジュバランドの元教育大臣の葬儀に出席しようとする上院議員の移動を禁止した際、UPDはこれを批判しました。
ハッサン・シェイク・モハムドの大統領再選 (2022年5月)：UPD党首であるハッサン・シェイク・モハムドが、ソマリア大統領に再選されました。

UPDは、ソマリアの政治において重要な役割を果たしており、今後の動向が注目されます。

参考文献

(ここに参考文献を記述してください。例：Wikipedia 日本語版、平和開発連合党のウェブサイトなど）

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