平壌神学校

平壌神学校の歴史とその影響

平壌神学校（へいじょうしんがっこう）は、韓国の長老派教会の神学校として、朝鮮の平壌に創立されました。その設立は1901年にさかのぼり、アメリカ人宣教師であるマポサミョルによって、自宅を学校として開校されました。マポサミョルはこの学校の初代校長も務めました。

神学校はその後、長老会公議会から正式に「平壌連合神学校」という名称が認可されました。そして1907年には、初の長老会牧師となる卒業生を7名輩出しました。これにより、平壌神学校は朝鮮の宗教界で重要な役割を果たす存在となりました。1925年にはラブヨルが第2代校長に就任し、さらに教育の充実が図られました。

しかし、平壌神学校の歴史は厳しい試練にも満ちていました。日本の統治時代には朝鮮総督府により、神社参拝の強要が始まり、他の教会や牧師たちは従いましたが、平壌神学校は反発し、参拝を拒否しました。この姿勢が優れた信仰の証とされ、多くの圧力を受けることになりました。その結果、1930年代に学校は閉校を余儀なくされ、参拝に反対した朱基徹牧師は投獄される運命を辿り、殉教者となりました。

1940年4月、平壌神学校の卒業生である宋昌根と金在俊は、ソウル仁寺洞に新たに朝鮮神学校を設立しました。これを受けて、日本側は蔡弼近を第3代校長に任命し、平壌神学校の復活を目指しましたが、この新しい機関は本来の平壌神学校の伝統を引き継いでいるとの見解については異論がありました。現在、後平壌神学校や蔡弼近神学校などと呼ばれることもあり、本家の神学校であることが否定されることもあります。

1945年の日本の敗戦を受け、朝鮮民主主義人民共和国が成立すると、相変わらず宗教弾圧が続きました。その結果、第4代から第6代の校長である金仁俊、金化湜、李聖徽は、朝鮮人民軍によって捕らえられ、命を落とすことになりました。このような状況が続く中、平壌神学校はついに廃校となり、その後の再開には至っていません。

他方、1948年には朴亨龍によってソウルに設立された長老会神学校（現在の総神大学校）と、1975年にキム・ソンホプが再建した水原市の平壌神学校が、かつての平壌神学校の伝統を継承していると主張されています。このように、平壌神学校は朝鮮の宗教教育に多大な影響を与え、今もなおその歴史はさまざまな形で語り継がれています。

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