平戸町

平戸町（ひらどちょう）

平戸町は、長崎県北部の平戸島に位置していた自治体で、北松浦郡に属していました。現在の平戸市の中心部にあたります。

地理

平戸町は、日本海、平戸瀬戸、薄香湾、古江湾に面しており、平戸島、黒子島、度島、横島などの島嶼を管轄していました。これらの島々は、豊かな自然と多様な地形を有しており、平戸町の景観を特徴づけています。

歴史

町村制施行と単独自治体として発足

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、平戸町（近世の平戸城下）は単独で自治体を形成しました。この際、大字や免は設置されず、町名に番地を続ける住所表記が用いられました。同日、平戸村と度島村が合併し、北松浦郡平戸村が発足しました。

当初、平戸町と平戸村は町村組合による行政を行っていましたが、1902年（明治35年）9月にこの組合を解消しました。

平戸村との合併と新たな平戸町の発足

1925年（大正14年）4月1日、平戸町は平戸村と合併し、改めて平戸町が発足しました。この合併により、旧平戸村の大字平戸、度島および各免が引き継がれました。

平戸市の誕生と平戸町の廃止

1955年（昭和30年）1月1日、平戸町は中野村、獅子村、紐差村、中津良村、津吉村、志々伎村と合併し、市制を施行して平戸市が発足しました。これに伴い、平戸町は廃止されました。合併後の町名については、平戸市の地名をご参照ください。

地名

旧平戸町（平戸城下）

旧平戸町は、長崎県北部の他の自治体に見られる「免」の行政区（地名）を設置していませんでした。そのため、「平戸町○○番地」のように町名の次に番地を表記する住所表記となりました。また、1889年の自治体発足時に合併を行っていないため、大字も存在しません。以下は、平戸町内の通称地名（小字）です。

字魚の棚町
字浦の町
字延命町
字木引田町
字紺屋町
字崎方町
字職人町
字新町
字築地町
字土肥町
字中の町
字宮の町

旧平戸村

旧平戸村は、「免」を行政区域としており、免の名称に大字（平戸・度島）を冠していました。

大字平戸

明ノ川内免
岩ノ上免
大久保免
大野免
鏡川免
木引免（こひき）
田助浦免
戸石川免

大字度島

度島免

交通

平戸町には、平戸港がありました。平戸港は、古くから海上交通の要衝として重要な役割を果たしており、現在も地域住民の生活や経済活動を支えています。

出身・ゆかりのある人物

石橋禹三郎（海外事業家）

参考文献

角川日本地名大辞典 42 長崎県

脚注

参考文献を参照

関連項目

長崎県の廃止市町村一覧
平戸市の地名
当初から町制を施行している町の一覧

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