平正盛

平正盛について

平正盛（たいらのまさもり、生年不詳 - 保安2年〈1121年〉?）は、平安時代後期に活躍した伊勢平氏の武将です。彼は北面武士としても知られ、父は平正衡です。また、平清盛の祖父にあたる重要な人物として認識されています。

略歴

正盛は、白河上皇に伊賀の所領を寄進し、その結果として重用されました。彼は検非違使や追捕使の役職を務め、各地の盗賊の討伐に貢献しました。源義親が反乱を起こした際には、その討伐命令が父の源義家に下されましたが、義家の死により義忠に引き継がれました。しかし、義忠は兄を討つことに躊躇し、その代わりに正盛が義親討伐に向かったとされています。天仁元年（1108年）に、乱の鎮圧が成功したという知らせが届き、この功績により但馬守に叙任されました。

その後も、天永元年（1110年）に丹後守、永久元年（1113年）に備前守を歴任しましたが、義親を討伐したかについては不明確な点が残ります。実際に義親を名乗る者が何度も現れ、正盛が果たした役割について疑問も生じていました。中御門宗忠の日記には、正盛の討伐の成功に対する疑念が記されています。

保安元年（1120年）には讃岐守に任命され、彼の官歴は多岐にわたります。彼の業績と生涯は、平氏の興隆に大いに寄与しました。

人物

平正盛の時代は、平氏の中で忠盛による勢力拡大の基盤を作る重要な時期とされ、彼の貢献は高く評価されています。正盛は白河法皇から重用されており、その影響力もあったと考えられています。また、正盛の恩賞に関しては、当初は報告を待たなければならない状況でしたが、最終的には但馬の国守に任じられた後に、子弟郎党に対する恩賞も決定されています。

正盛の家族にも名が残る人物が多く、娘は平滋子の乳母として高倉天皇の女房に仕えていました。彼女の後身である若狭局は話題となりました。加えて、正盛の他の娘たちも様々な役職に就いており、平氏の女性たちも重要な役割を果たしていました。

官歴

正盛の官職の変遷は以下の通りです:

• - 承徳元年（1097年）8月25日、隠岐守。
• - 康和3年（1101年）9月23日、若狭守。
• - 康和4年（1102年）7月21日、若狭守を重任。
• - 嘉承2年（1107年）12月19日、因幡守。
• - 天仁元年（1108年）1月24日、但馬守に遷任。
• - 天永元年（1110年）10月12日、丹後守に遷任。
• - 永久元年（1113年）4月30日、備前守に遷任。
• - 永久5年（1117年）11月26日、従五位上に昇叙。
• - 元永2年（1119年）5月26日、正五位下に昇叙。
• - 保安元年（1120年）1月6日、従四位下に昇叙。12月14日、讃岐守に遷任。

彼は最終的に保安2年（1121年）に亡くなったとされています。

系譜

正盛の家系は平氏の中でも重要であり、子供たちはそれぞれ有名な人物と結婚しています。特に重要な子供には、平忠盛、平貞正、平忠正、源義忠の室、藤原清隆の室、または平政子が含まれます。正盛に関する多くの記録や逸話は、彼の生涯を通じて現在まで語り継がれています。

まとめ

平正盛はその功績と家族を通じて、平氏の基盤を築いた武将であり、彼の名は歴史に刻まれています。

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