平田二郎

平田二郎（ひらた じろう）の生涯

平田二郎は1857年4月24日に、大隅国囎唹郡国分郷（現在の霧島市）で生まれました。彼は、平田祐拙とみよの間に生まれた長男として育ちました。大学教育を受けたわけではありませんが、明治期における自由民権運動に関わり、政治世界へと足を踏み入れました。

政治活動の始まり

平田は折田兼至や長谷場純孝と共に自由民権運動に参加し、政治的な意識を高めていきました。1882年には九州改進党の結成に加わり、その後鹿児島同志会が設立されると委員に任命されました。この時期、彼は地方自治体の活動にも関与し、国分村の会議員に就任しました。

鹿児島県会議員としての活躍

1886年、平田は鹿児島県会議員に選出され、常置委員としても活動を開始しました。1892年には副議長に就任し、さらに1898年11月には第11代の県会議長に選ばれました。この間、彼は鹿児島県知事の加納久宜と協力し、鹿児島県農会の設立や県立農事試験場の創設に努めました。

衆議院議員としての道

平田は1902年の第7回衆議院議員総選挙で初当選を果たしました。彼は鹿児島県郡部から立候補し、立憲政友会の一員として支持を得ました。その後の第8回総選挙でも再選され、連続して衆議院議員としての任期を全うしました。彼の政治活動は、地域に密着し多岐にわたるものでした。

銀行家としての役割

政治活動と併行して、平田は農業振興にも注力しました。特に1898年には鹿児島県農工銀行の設立に携わり、取締役としての地位を得ました。その後、副頭取としても活動し、地域の経済発展に寄与しました。

選挙履歴

• - 第5回衆議院議員総選挙（1898年3月）: 落選（鹿児島県第5区、立憲自由党）
• - 第7回衆議院議員総選挙（1902年8月）: 当選（鹿児島県郡部、立憲政友会）
• - 第8回衆議院議員総選挙（1903年3月）: 当選（鹿児島県郡部、立憲政友会）

平田二郎の政治と銀行業における貢献は、特に鹿児島県の発展に大きく寄与しました。彼の業績は、彼自身の地方政治や農業の振興に向けた熱意を物語っています。1910年3月31日に彼はこの世を去るものの、その足跡は今でも多くの人々に記憶されています。

参考文献

• - 人事興信所編『人事興信録 初版』人事興信所、1903年。
• - 『全国篤農家列伝』愛知県農会、1910年。
• - 『衆議院議員総選挙一覧 上巻』衆議院事務局、1915年。
• - 衆議院事務局編『衆議院議員総選挙一覧 自第7回至第13回』衆議院事務局、1918年。
• - 『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』衆議院事務局、1940年。
• - 南日本新聞社編『郷土人系 上』春苑堂書店、1969年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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