平野国臣

平野国臣の生涯

平野国臣（ひらのくにおみ）は、幕末期に活躍した日本の武士であり、福岡藩士である。彼は1828年に福岡藩の足軽・平野吉郎右衛門の二男として誕生した。国臣の父は神道夢想流杖術の達人で、多くの門人を持ち、士分に取り立てられる程、その評判は高かった。この家庭環境から、国臣は若いころから剣術や学問に親しむことができた。

国臣は1841年に足軽鉄砲頭・小金丸彦六の養子となり、さらに1845年には江戸に上ることとなる。帰郷後は小金丸の娘と結婚し、家庭を持つこととなった。彼の学問の師となったのは亀井暘春と富永漸斎で、国臣はこの時期に尚古主義に傾倒するようになった。

志士としての活動

平野国臣の志士としての活動は、まず西郷隆盛などと親交を持つことから始まった。彼は攘夷派志士として、討幕を目指し、西郷隆盛や真木和泉、清河八郎といった志士たちと連携し、薩摩藩と共に幕府に対抗しようとした。文久2年（1862年）には、島津久光の上洛に合わせて挙兵を試みたが、寺田屋騒動に巻き込まれ、捕えられ投獄されてしまう。

国臣は文久3年（1863年）に再び大和行幸という計画を策定し、天皇の攘夷親征を目指したが、八月十八日の政変によって挫折。さらには但馬国の生野で挙兵するも、うまくいかず捕縛され、最終的には京の六角獄舎に収監されてしまった。

最期とその影響

禁門の変の混乱の中、国臣は獄舎で火災に巻き込まれ、囚人たちの中から選ばれ斬首された。享年37。彼の死後、その名声は幕末の志士たちに影響を与え、福岡市内には平野国臣を祀る神社や墓が建立されるようになった。国臣の活動は、志士たちの間で語り継がれ、幕末の討幕運動における重要な一例として記憶されている。

彼の志士としての行動、仲間との連携、そして、その悲劇的な最期は、多くの後臨者にとっての教訓ともなり、幕末という時代への関心を高める要因となった。国臣の銅像は福岡市中央区の西公園に建立され、彼の功績を後世に伝えている。また、彼に関連する資料や展示は、福岡市博物館にも残されており、訪れる人々に国臣の生涯とその影響を伝えている。これらの事跡は、平野国臣が幕末期の重要な志士であったことを証明している。

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