幽玄の間

幽玄の間（ゆうげんのま）

幽玄の間は、日本棋院が運営するインターネット囲碁対局サービスです。その名称は、日本棋院東京本院内に存在する格式高い対局場「幽玄の間」に由来します。

サービスの概要

2004年10月12日にサービスを開始しました。主なサービス内容は以下の通りです。

アマチュア同士の対局
棋戦の中継
日本棋院所属棋士による指導碁や解説

登録は無料会員と有料会員の2種類があり、無料会員は利用できるサービスに制限があります。

対局

対局形式

他のプレイヤーとの対局が可能です。持ち時間は対局者同士の合意によって決定されます。対局形式は主に以下の2種類があります。

レーティング対局: 棋力に応じて変動するレーティングを賭けて対局します。級・段位の向上を目指すことができます。
* 自由対局: レーティング変動のない対局です。練習対局、ペア碁、五目並べなどを気軽に楽しめます。

段級位

段級位は25級から8段まであり、レーティングに基づいて変動します。2012年からは、所定の条件を満たすことで、この段級位に基づき日本棋院認定の免状を申請できるようになりました。

AI対局

2017年からは、王銘琬が開発に携わった囲碁AI「GoTrend」が導入され、囲碁AIとの対局も可能になりました。また、2017年から2018年にかけては、DeepZenGoプロジェクトの一環として、DeepZenGoとプロ棋士の対局が幽玄の間で行われました。DeepZenGoはその間、プロ棋士相手に9割以上の勝率を記録し、囲碁電王戦FINALをもって引退しました。

対局中継

国内棋戦や国際棋戦の棋譜が中継されます。一部の対局にはプロ棋士による解説がつきます。

指導碁

有料で、プロ棋士による指導碁を受けることができます。このサービスは有料会員限定です。

観戦

無料会員はプロの公式戦の観戦と棋譜の保存はできません。

棋譜

幽玄の間で保存した棋譜はSmart Game Formatではなくngf形式で保存されます。

対局場の幽玄の間

日本棋院東京本院5Fにある特別な対局場です。タイトル戦や記念対局など、特別な対局でのみ使用され、日本棋院の中で最も格式が高いとされています。一般には貸し出されていません。

通常は畳に正座する形式ですが、外国人が利用する場合には椅子が用意されることもあります。

川端康成が日本棋院の落成を記念して揮毫した「深奥幽玄」の掛け軸が掛けられています。現在、幽玄の間に飾られているのはレプリカで、本物は地下1Fの囲碁殿堂資料館に展示されており、外部の美術館などに貸し出されることもあります。

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