広化寺 (莆田市)

広化寺（こうかじ）は、中華人民共和国福建省莆田市城廂区の鳳凰山に位置する著名な仏教寺院です。その歴史は古く、南朝時代の陳、永定2年（558年）にまで遡ります。創建当初は金仙庵と呼ばれていました。

隋代に入ると、開皇9年（589年）に大規模な改修が行われ、寺院名は「金仙寺」と改められました。その後、唐の時代、景雲2年（711年）には、時の皇帝である睿宗によって「霊岩寺」という名が与えられました。この時、下賜された扁額は、能書家として名高い柳公権によって書かれたものでした。

北宋の太平興国年間初め、寺院は正式に「広化寺」と改名され、現在に至っています。

しかし、広化寺も時代の波に翻弄されました。文化大革命の初期には、仏像や法具が徹底的に破壊され、多くの僧侶が迫害を受け、還俗を余儀なくされました。宗教活動が制限される困難な時期を過ごしましたが、1983年には、中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院の一つとして認定され、再建が進められることとなりました。

広化寺の伽藍は、山門、天王殿、鐘楼、鼓楼、大雄宝殿、弥勒殿、放生池、釈迦文仏塔、石経幢など、多くの建造物で構成されています。これらの建造物は、中国の伝統的な仏教寺院の様式を今に伝えており、訪れる人々に静寂と安らぎを与えています。

広化寺を支えた主な住僧には、釈圓拙（1979年 - 1986年）、釈毅然（1986年 - 1990年）、釈学誠（1990年 - 2018年8月）などがいます。彼らは寺院の維持、発展に尽力し、仏教の教えを広めることに貢献しました。



参考文献

* 鮑家声; 蕭玥; 倪波 (2001) (中国語). 『中国仏教百科全書・建築巻・名山巻』. 上海市: 上海古籍出版社. ISBN 7-5325-2872-3

広化寺は、その長い歴史の中で、多くの変遷を経験してきました。創建から現在に至るまで、寺院は地域の信仰の中心として、また文化的な拠点としての役割を果たし続けています。文化大革命という苦難を乗り越え、再びその輝きを取り戻した広化寺は、中国仏教の重要な symbol として、今後もその存在感を示していくことでしょう。

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