広安大橋

広安大橋（クァンアンおおはし）

広安大橋は、大韓民国の釜山広域市水営区に位置し、韓国で最も長い海上複合橋梁です。この橋は総延長が7,420メートルに及び、中央部には500メートルの吊り橋構造が設けられています。また、釜山広域市道77号線の重要な部分をなしており、愛称として「ダイアモンド・ブリッジ」という名前でも呼ばれています。

橋の歴史

広安大橋の建設は1994年12月に始まり、その後2002年のアジア大会開催中に仮開通し、2003年1月には本格的に開通しました。このプロジェクトには、総工費が約7,899億ウォンがかかっており、現在は有料道路として多くの車両が通行しています。通行料は50ウォンから1500ウォンの範囲で、電気自動車や市内バスは通行無料の特典があります。

この橋は、水営区の南川洞と海雲台区を結び、バイパスとしての役割も担っています。橋は二層構造で、上層が西面方面、下層が海雲台方面への交通をスムーズに行えるよう設計されています。

日本企業との関係

広安大橋の設計には日本の企業が深く関わっています。特に、明石海峡大橋を参考にした設計がなされており、三菱重工業株式会社や宮地鐵工所が主要な役割を果たしました。宮地鐵工所は主塔の制作において大部分の仕事を受注し、新日本製鉄はケーブルや桁工事の計画、現場での架設指導まで担当しました。このような国際的な協力により、広安大橋は非常に堅牢な構造を持つものとなりました。設計者の一人は、1995年の阪神淡路大震災を受けて「このような地震でも崩れない設計にしている」と述べています。

夜間の魅力

広安大橋の魅力は昼間だけではありません。夜になると美しいライトアップが施され、多くの観光客を惹きつけるポイントとなっています。2008年にはライトアップ時間が短縮されたことから、近隣の飲食店や観光クルーズ船から強い抗議が寄せられたほどです。このことは、橋の夜間景観が地域経済にも多大な影響を与えていることを物語っています。

事故とその影響

2019年2月28日には、ロシアの貨物船が橋脚に衝突する事故が発生しました。この事故では幸いにも人命に関わる被害はありませんでしたが、南区龍湖洞方面の49号広場進入ランプの一部が壊れてしまい、約28億ウォンの修理費用がかかりました。修繕作業は約2ヶ月を要しました。

その他の情報

広安大橋は、良好な気象条件下では日本の対馬からも見えるという特性を持っています。自然環境や風景と調和したこの素晴らしい橋は、地域の名所として広く知られる存在であり続けています。また、関連する橋としては釜山港大橋や影島大橋、レインボーブリッジが挙げられます。橋の公式サイトや釜山広域市のホームページでは、さらなる情報を得ることができます。

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