広島市文化交流会館

広島市文化交流会館

広島市文化交流会館（ひろしましぶんかこうりゅうかいかん）は、広島県広島市中区加古町に位置する広島市が所有する多目的施設です。この施設は、会議室、宴会場、結婚式場、レストランなどを備えた複合型の宿泊施設であると同時に、市内最大の収容規模を誇る多目的ホールが併設されています。このホールは、コンサートや演劇、ライブなど様々な文化イベントに利用され、多くの人々に親しまれています。

概要

広島平和記念公園のすぐ近くに位置し、本川側には特徴的な球体のオブジェがあります。その隣には、アステールプラザもあり、文化の発信地としての役割を担っています。元々は、厚生年金保険加入者の福祉増進を目的として、社会保険庁が設置した厚生年金福祉施設（厚生年金会館）であり、2010年3月31日までは「広島厚生年金会館」として利用されていました。

歴史的背景

1980年、広島市が政令指定都市に移行するにあたり、多目的ホールを備えた宿泊施設が求められ、1985年10月12日に広島厚生年金会館として開館しました。1990年には公共建築賞を受賞し、施設の質が高く評価されました。その後、1999年には音響等の改修工事が行われ、2000年代には「ウェルシティ広島」という愛称でも知られるようになりました。

しかし、2000年代に入ると、他の厚生年金会館同様に財政上の問題が浮上し、税金による赤字補填が批判されるようになりました。そのため、厚生年金会館の運営権は独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構に移され、2010年には廃止や民間への売却が計画されました。これに対抗し、地元の音楽家たちが存続運動を起こし、広島市もこれに賛同しました。

協議の結果、厚生年金会館の運営は広島市に移行することが決まり、新たに「広島市文化交流会館」として再スタートしました。2010年には広島アートウインド運営企業体が指定管理者となり、運営が行われるようになりました。

設備と交通

現在の施設には宿泊室が72室あり、最大89名が泊まれるようになっています。大ホールはアリーナ型で、収容席数は2,001席（1階：1,144席、2階：857席）です。また、会議場といった各種設備も充実しており、結婚式場としても利用され、チャペルや神殿も完備されています。

交通アクセスは、広島電鉄を利用して、市役所前停留場から徒歩約7分、舟入町停留場からも徒歩約5分と便利です。JR広島駅方面からのバスも利用可能で、さまざまな交通手段で訪れることができます。

まとめ

広島市文化交流会館は、文化活動と地域交流の場として重要な役割を果たしており、広島市の文化的なランドマークとしての位置づけを持つ施設です。今後も多様なイベントが開催されることが期待されています。

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